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部屋の中で響く銃声音
藤井君の呼ぶ声は、神山君に届くことなく床に倒れた
「…嘘、嘘やん、」
神山君を止めることは出来なかった
彼にはのんちゃんと犠牲になった中間さんの分の罪を償ってほしかった
「…神ちゃんが犯人だった?、それでゲームオーバーになったから、こんな行動をしていたの?」
「…うん、そういうこと」
「もしかして…中間さんの時もそうだったの?」
「…うん」
「…ごめん、ごめんなさい、」
藤井君は謝りながら、私の顔を見て涙を流した
「俺、神ちゃんが犯人だなんて気づくことが出来なかった、今の反応からAちゃんは知ってたんよね?」
「うん…でもバレないように行動をしていた、みんなに知られたら、私の彼氏が犠牲になっていたから」
「え、神ちゃんに脅されていたってこと、?」
私はゆっくりと頷いた
私が頷いたのを見て、藤井君はフラフラと床に座り込む
「…は、ははっ、同僚が同僚にそんな残酷なルールのゲーム仕掛けるなんて、信じられへん、なぁ神ちゃん」
「…藤井君、」
「…今まで大切な仲間やったのに、」
藤井君は、床で倒れている神山君の手首をギュッと掴んだ
「…ゲーム、ゲーム…、あの時に楽しそうなゲームを始めたって言ったのは…これだったんか」
「え、なんのこと?」
「ううん、何でもない…とりあえず今の状況を連絡しようか」
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作者名:り | 作成日時:2021年10月15日 15時