2話 ページ3
天女の怪我は、ただの怪我と言えるほど軽傷ではなかった。
骨は折れているし、皮膚も切れ、肉も切られ、内蔵も傷ついているし、あちこち強く体を打っており、とにかく見るに堪えない色をしていた。
よくこれで生きていたという程、天女は生と死の境目にいた。
A「すみません!ご飯おかわりしてもいいですか?」
伊作「え、あ、はい…どうぞ…」
A「ありがとうございます!このご飯美味しいです!きっと良いお餅が作れます!」
伊作「あ、、あの、そんなに食べても大丈夫ですか…?それに、まだ怪我は治りきってませんし…」
だから保健委員会委員長の善法寺伊作は困惑していた。
山の中で血だらけの天女を忍術学園に運び、治療をしてから3週間も経っていない。寝ている間は、体に必要な栄養は薬草を液状にして体に打っていた。
この大怪我では目が覚めても起き上がることすらままならないと踏んでいた伊作と保健委員会の顧問である新野先生は天女が目が覚め起き上がり食べ物をバクバクと食べてる様子を困惑した表情で見つめていた。
A「ご馳走様でした。美味しかったです!ありがとうございます」
伊作「い、いえ…」
A「…ところで私を治療して下さったのは御二方ですか?」
新野「えぇ……私と彼が主です」
天女と呼ばれた少女はそれを聞き、上半身だけ起き上がらせていた体から足を曲げ布団の上で正座をし、
床に手を付き頭を下げた。
伊作「え、て、天女様!?頭を上げてください!!」
新野「…」
A「貴方方にとって私は不審な人物以外の何者でもなかったでしょう。にもかかわらず命を助けて下さったこと、感謝します。ありがとうございました」
伊作「…」
新野「…」
黙って聞いていた新野先生も、伊作も、正座をし頭を下げ自分たちに感謝を述べる天女を見て目を見開いて驚いた。
今までこんなことはなかったのだから。
これには天井裏で様子を見ていた人達も驚き、天女を見ていた。
A「すみません、ここまでしてもらって申し訳ないのですが私は行かねばならないところがありまして…今すぐにでもここの上の方にお会いしたいのですが…」
もちろん伊作や新野先生は1回は止めたが、天女という事もあり大丈夫と言うのならと天女を学園長室に案内する事になった。
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あやきち(プロフ) - はじめまして!好きなコラボでとても嬉しいです〜!更新楽しみにしています! (2022年10月14日 21時) (レス) @page6 id: 54e6d26933 (このIDを非表示/違反報告)
EM - 空こころさん、初めまして。忍たまと鬼滅の刃のコラボ小説頑張って下さい。 (2022年10月13日 21時) (レス) @page6 id: 41f79f6239 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:空こころ | 作成日時:2022年10月1日 22時