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A「ん〜…まず公式覚えた?」

「あー…ちょっとだけ……」

A「じゃあまず公式覚えてきて。話はそっからね。解き方はさっき教えたんだから大丈夫でしょ?」






放課後、教えてくれと悲願で来たクラスメイトにノーマンと私で勉強を教えていた。

これがまた厄介で、1回教えたことを何度も聞いてくるもんだからイライラしてきてしょうがない。フィルの方が頭良いんじゃないかなぁ…



チラッとノーマンの方を見ればニコニコ笑顔で分かるまで何度も教えている。しかも周りは女子の方が多い。




…いい子ちゃんぶっちゃってもう……









もう疲れた





帰りたい









A「ノーマン!そろそろ帰らなきゃ!夕飯の準備しなきゃ!」

ノーマン「ん?あぁ、そういえばそうだったね。ごめんみんな、続きはまた今度でもいいかな?」





ノーマンが一言言えばいいよーと声を高くしてニコニコ笑顔で手を振ってくる女子。それに素直に応えるノーマン。


私?手は上げといた。無反応よりかはマシでしょ。






A「どうするノーマン。エマとレイに声かける?」

ノーマン「かけたいけど…」

A「だよね、じゃあもう帰ろう。仕方がない。犠牲はつきものだからね」






声をかけてあげたいのは山々だけど、エマにこの話が通じるとは考えにくい。あれはノーマンだから理解してくれたのであってエマじゃぁダメ。

だからレイには申し訳ないけど、先に帰らせてもらおう。






A「私たちは尊い犠牲の中で成り立っている」

ノーマン「何言ってるの。見捨てたのはAでしょ」




































エマ「ただいまー!」

レイ「ただいま」



帰ってきた。



A「おかえりー」

ノーマン「おかえり」



エマ「あー!ずるい2人とも先に帰って!一緒に帰ろうと思ってたのにー!」

レイ「そうだぞ、お前ら2人だけで先に抜けやがって」




帰ってきてそうそう文句を言う2人。それを他の子達はなんだなんだと私たちを見てる。




A「だって疲れちゃったんだもーん。あ、でもノーマンはニコニコ笑顔で教えてたよ。群がる女子に」

ノーマン「Aだってほとんど周りは男子だったよ」

レイ「俺も女ばっかだった」

エマ「私も男の子が多かったなぁ…」






…………………………………







A「ま、面がいいから。自覚あるでしょ?」

レイ/ノーマン「うん」

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作者名:空こころ | 作成日時:2022年8月4日 12時

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