どこに居ても、必ず…

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A｢武道！！｣

橘｢タケミチ君！！｣

花垣｢ヒナ！！Aさんに、エマちゃんも！！｣





ケンちゃんが刺されたと聞いて一瞬思考が停止したけれど万次郎が武道にケンちゃんを頼む声が聞こえた。その声で、あぁ、まだ生きてるんだと少しの安心が生まれた。

ケンちゃんを背負っていく武道を追いかけようとしたけどエマも行くと不安そうな顔をしているエマを置いていくことも出来ず、

途中で合流した日向も一緒に武道の後を追った。



エマ｢ドラケンは！？｣

花垣｢大丈夫生きてる！！｣



日向がもう既に救急車を呼んだみたいだからあとは来るのを待つしかない。雨も降ってるし今日は祭りだったからきっと道路も混んでてすぐには来ない。

エマの膝の上にケンちゃんの頭を乗せてドラケン…と心配そうに言うエマの姿は見てられなかった。



すると、急に隣にいた武道が1点を見つめてハァハァと言い始めた。

まだ疲れてんのかとも思ったけれどどうやらそうじゃないらしい。ケンちゃんを刺した犯人がわざわざ出向いてくれたみたいだ。






｢あれあれぇ！？死んでねーじゃん！！ドラケンちゃん！！｣

｢おぇーい！！なんでザコミチいんのぉ！？｣

キヨマサ｢カスが何余計なことしてくれちゃってんだ？｣






どうやら武道と知り合いらしい。チラッと武道を見ると無意識なのかもしれないけど、ジリジリと後退していた。

戦えないであろう女の子2人に、血流してるケンちゃん、ビビってる武道……



…………………………






A｢武道、ケンちゃん背負ってエマと日向連れて逃げて｣

花垣｢Aさん…？｣

龍｢おい、それはこっちのセリフだっつうの…ありがとなたけみっち

ヒナちゃんとエマ連れて逃げろ｣





おい、とはなんだ言葉遣いがなってないなって言えば息を切らしながら笑うケンちゃん。


これのどこが大丈夫だと？


この程度の奴らなら数秒で片付くからケンちゃんも早く病院行って、死ぬよ？と言ってケンちゃんを後ろに押す。

すると、急にたけみっちが叫んだ。







花垣｢あ"あ"あ"あ"あ"あ"……！！！｣







橘｢タケミチ君…？｣

キヨマサ｢…？｣








少なくともその場に居合わせた人達は全員、武道の雄叫びにびっくりしていた。




もちろん私もその1人である。

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