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16話 ページ18

いなかったけれど、そこにいないだけで気配を消して絶対に私の様子を伺っているのは間違いない

抑えているつもりだろうが、私に向けられたピリピリとした痛い殺気は十分伝わってくる





A「……」

「ねぇ…なんで殺したの?」

A「っ……」






急に後ろから聞こえた高い声。きっとこの鬼は幼い女の子だ。猫のよりは大きいが私の腰より少し低いくらいしか身長がない

真後ろにいた鬼と距離をとってよく見る。目が本物の猫みたいだ。暗い夜でも動きやすいように……なのかなあ

しばらくその鬼の子を見ていれば鬼の女の子は私に聞いてきた






「なんでお兄ちゃんを殺したの?」





身に覚えはない。だけど、女の子は本当に訳が分からないという顔をしながら理由を教えて、と聞いてくる

お兄ちゃん……金子の報告では確か"隊士が消息不明"…一般人っていう報告はなかった。つまりこの鬼は鬼殺隊士だけを狙っている鬼





A「どうして貴女は鬼殺隊士だけを狙うの?」

「だってあなたたちが殺したんじゃん。お兄ちゃんを。だからわたしはお兄ちゃんのかたきうちをするの…!」

A「敵討ちなんて言葉よく知ってるね」




身長で言えばまだ5つになったかどうかも怪しいところだ。そんな子がどうしてそんな言葉を知ってるのだろう




「あの方が教えてくれたの!お兄ちゃんを殺したのは鬼殺隊っていう悪いひとたちなんだって!だから、お兄ちゃんのためにわたし、かたきうちするの!」

A「……そっかぁ」





あの方……鬼舞辻無惨のことだろうな。鬼の始祖と言われる鬼。あいつがこの小さな子供までもを鬼にしたんだ

言葉巧みに操って、何も知らない子供の未来を奪ったんだ

この子はお兄ちゃんが鬼になったということも、鬼が存在していることも知らない

だからただ、目の前でお兄ちゃんが首を跳ねられたようにしか見えなかったんだ



この子は本当に何も知らないだけなんだ






A「…お嬢ちゃん、今楽にしてあげるからね」






この子のことを鬼と言うにはあまりにも残酷で、私には無理だった

名前を聞いて、偽りの名前を言うくらいなら名前は聞かなくてもいいだろう

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香乃 - よろしくお願いします✨更新が楽しみです! (2022年3月29日 11時) (レス) @page6 id: 39e163f9a9 (このIDを非表示/違反報告)
空こころ(プロフ) - 香乃さん» うわぁぁありがとうございます!始めたばっかですけど…(フォローしてくれると嬉しいです…)作品の更新も頑張りますのでよろしくお願いします🙇‍♀️ (2022年3月28日 23時) (レス) id: 8fe586bbd3 (このIDを非表示/違反報告)
香乃 - ツイッター見ました!絵上手ですね!! (2022年3月28日 19時) (レス) @page6 id: 39e163f9a9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:空こころ | 作成日時:2022年3月26日 17時

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