不思議なあの子はかまぼこ隊の一員です 2 (ページ12)

今日:10 hit、昨日:21 hit、合計:12,947 hit

58話ページ12

ムッとしていると、お館様の声ではなくて何かを読む女の子の声が聞こえてきた

"────炭治郎が鬼の妹と共にあることをどうか御許しください"

"禰豆子は強靭な精神力で人としての理性を保っています"

"飢餓状態であっても人を喰わず"

"そのまま二年以上の歳月が経過致しました"

"俄には信じ難い状況ですが紛れもない事実です"

"もしも禰豆子が人に襲いかかった場合は"

"竈門炭治郎及び─────…"

"鱗滝左近次・冨岡義勇が腹を切ってお詫び致します"

…？

A｢なんで私の名前がないんですかー？私もお腹切ります｣

炭治郎｢…A｣

A｢私も鱗滝さんの所で学びましたし、禰豆子には命を懸けても大丈夫なので私も死のうと思います｣

どうして私の名前がなかったのか不思議だけど、鱗滝さんの攻めてもの配慮なのかもしれない

お館様｢いいのかい？A｣

A｢はい、だって禰豆子は喰いませんから｣

お館様はニコッと優しい笑みを浮かべて分かったとおっしゃった

頭におかれていた手はいつの間にか離れていたから顔をあげることもできたし、炭治郎の方を向くこともできた

炭治郎は両目からいっぱい大粒の涙が流れていた

実弥｢……切腹するからなんだと言うのか。死にたいなら勝手に死に腐れよ。なんの保証にもなりはしません｣

杏寿郎｢不死川の言う通りです！人を喰い殺せば取り返しがつかない！！殺された人は戻らない！！｣

A｢…(なんて頑固な人達だ…)｣

そもそも禰豆子のことを見てきたわけじゃないのになんで人を喰い殺す前提で話を進めるんだろう

酷い人達だ。頭の中どうなってるんだろう

お館様｢確かにそうだね。人を襲わないという保証が出来ない証明が出来ない。

ただ、人を襲うということもまた証明が出来ない

禰豆子が二年以上もの間人を喰わずにいるという事実があり禰豆子のために4人もの命が懸けられている｣

これを否定するためには、否定する側もそれ以上のものを差し出さなければならない

お館様の言葉に何も反論出来なくなったようでさっきからめちゃくちゃ話していた人達は黙った

なんだかもう大丈夫なような気がしてきて眠たくなってきた