華燭の鏃 ：rb* ページ4
※モブ視点
※rb主ほとんど出ない
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紺青部隊の配属二年目。訓練はキツいが良い人は多い。
軍なのに料理は旨いし、この職に特に大きな不満はない。
ただ、直属の上司である鬱幹部はちょっと怠け者でよく俺に書類の運搬などの雑務を頼んでくる。
今日も今日とて監視室に閉じこもりっぱなしのロボロ幹部まで書類を持って行くところだ。
……そういえば、ロボロ幹部は以前は前線狙撃部隊にいたらしい。
伝説の狙撃手だったという噂まで聞いた事がある。
「あ、Aさんおはようございます」
「おはよー」
ロボロ幹部の部屋から出てきた準幹部のAさんに会釈をすれば、いつもの人当たりのいい笑顔付きの挨拶。この人もいい人なんだよなぁ。
ノックを3回、中から声の良い返事が聞こえて入室する。
オレンジの作務衣にいつもの顔隠しでこちらを一瞥したロボロ幹部はあぁと声を漏らしてごちゃごちゃと物であふれた室内で唯一あいている小さなデスクを指差した。
「それ大先生の書類やろ？すまんなぁ。ここ置いといてくれへんか」
「はい、お願いします。」
一般兵が中々入る事の出来ない監視室は天井近くまで大小さまざまのモニターと配線、たくさんの張り紙で埋まっていて異様な雰囲気さえ感じる。
その隅の方に狙撃大会の優勝メダルや適当に丸めたまま放られた賞状が視界に入ってあの噂が本当だったと確信した。
「あの、」
一般兵が聞いていい事なのか脳内で反芻する前に、思わず好奇心が勝ってしまった俺はつい口を滑らせてしまった。
「うん？」
「ロボロ幹部は、優秀な狙撃手だったとお聞きした事があります。その、なぜ監視官へ？」
「や、買いかぶりすぎやで。…でも、そうやなぁ」
苦笑い交じりにキーボードをいじる手を一旦とめて顎に手を添えウーンと唸ったロボロ幹部は、やがて顔隠しの下からにんまりと微笑んだ口元だけをひらりと浮かべて言った。
「膝に、矢を受けてしまってな。」
「は？」
「それで一線を退いたんよ。…ほら、大先生が待っとるで。」
「……あ、あぁ、ありがとうございました」
意味を理解する間もないまま暗に退室を促され、そのまま監視室を後にした。
戻りながらロボロ幹部が先の大戦で大怪我を負ったなどという話を聞いたことの無かった俺は疑問でいっぱい。
鬱幹部の部屋に足を踏み入れれば、彼はすぱすぱと煙草を吸いながらこちらへひょいと片手をあげてへにゃりと笑った。
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うぃりあむ(プロフ) - シャム猫さん» シャム猫様、コメントありがとうございます！niさんは登場頻度が少なく中々創作も難しいですものね。かく言う私もキャラの掴みが自信なく不安ではありますが、今後も視野にいれて執筆していきたいと思います！ (2019年11月8日 15時) (
レス) id: 6010886135 (このIDを非表示/違反報告)
シャム猫(プロフ) - コメント失礼します。兄さんが出てきた事が嬉しいです(*^^*)もっと兄さんを出して欲しいなぁ|ω･)初対面なのにすみません(´；ω；｀) (2019年11月6日 23時) (レス) id: 0e68210922 (このIDを非表示/違反報告)
うぃりあむ(プロフ) - 神音さん» 神音様、コメありがとうございます！詐欺師さんとても可愛らしい顔で寝ていて居ても立ってもいられず書きました…！少し前の短編集に掲載したお話ですね、気に入って頂けてとても嬉しいです！是非今後も宜しくお願いします＊ (2019年9月25日 23時) (レス) id: 9df46c5a4d (このIDを非表示/違反報告)
うぃりあむ(プロフ) - 暖炉さん» 暖炉様、改めてリクエストありがとうございました！私としても最推しコンビなので完成まで時間がかかってしまい申し訳なかったです…楽しんで頂けたなら幸いです！是非今後もリクやコメなど仲良くして頂けると嬉しいです〜：） (2019年9月25日 23時) (レス) id: 9df46c5a4d (このIDを非表示/違反報告)
神音(プロフ) - チーノくんのやつこの前のしょーてんネタじゃないですか！！どれだったか分からないですけどtn人狼夢主狂人(両片思い)の話が好きでした！ (2019年9月25日 18時) (レス) id: 7f79e913ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うぃりあむ | 作成日時：2019年8月21日 1時
