恋を語って愛を歌う :kn*(C) ページ17
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コネシマは爪牙を持つ鳥だった。
黒い煙を巻き上げ火花を散らす荒れ果てた地上を眼下に広げ、辛うじて視認できるくらい小さく見える敵に機銃の先を向ける。
たたた、とリズム良く降り注ぐ鉛玉はどうやら敵の命をあっけなく掠め取ったらしい。
操縦席の無線が突如ノイズを吐いてどこかと繋がった。
「……マ、…シマ、聞こえるか？」
聞き間違うはずもない。
数刻前、空挺降下で最前線へ飛び出していった同僚の声だった。
「おうAどないした」
「ちょっと厄介…事になっ…救援を……む、」
ザザ、ザザザ。
「すぐ行く。A今どこにおるんや」
「降下…所から……の方角に…んだ……の辺り」
ガ、ザザザ、ガガッ。
ノイズはあれほど聞きたいと焦がれていた声を無残に切り裂いて割り込んでくる。
肝心なところが聞き取れず焦れったくて舌打ちを一つすれば、そこだけは向こうに伝わったのかAが「敵本拠地前、敵本拠地前」と何度か繰り返したのがようやく聞き取れた。
それさえ分かれば、こっちのもんだ。
コネシマの携えた鋼の翼は急速に進路を変え、尚も無線から聞こえる銃声の応酬に奥歯を噛んで最高速度で翔けた。
「おい聞こえとるか、無線切んなや」
「分かっ…る」
「どんな状況なん」
「対空…器を見つけ……破壊しよう…小隊で…ったら囲まれ…」
あぁクソ。
ノイズも去る事ながらAのやろうとした事を把握してコネシマは再び舌打ちを送った。
「お前、対空機器壊したって歩兵部隊には関係あらへんやろ」
「まぁね。でもコネシ…達が危な…だろ？」
「地上戦じゃ歩兵のが大事やろ。無理してんとちゃうぞ。」
「はは、ごめ…ぅ、わっ……」
ザザッと一際大きくつんざいたノイズの後に静まり返った無線の先。
見えぬその情景が一気に緊迫して、コネシマは思わず呼吸を止めた。
「おいA、A！！……クソッ」
もう少しで目的地だというのに応答がない。
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うぃりあむ(プロフ) - シャム猫さん» シャム猫様、コメントありがとうございます！niさんは登場頻度が少なく中々創作も難しいですものね。かく言う私もキャラの掴みが自信なく不安ではありますが、今後も視野にいれて執筆していきたいと思います！ (2019年11月8日 15時) (
レス) id: 6010886135 (このIDを非表示/違反報告)
シャム猫(プロフ) - コメント失礼します。兄さんが出てきた事が嬉しいです(*^^*)もっと兄さんを出して欲しいなぁ|ω･)初対面なのにすみません(´；ω；｀) (2019年11月6日 23時) (レス) id: 0e68210922 (このIDを非表示/違反報告)
うぃりあむ(プロフ) - 神音さん» 神音様、コメありがとうございます！詐欺師さんとても可愛らしい顔で寝ていて居ても立ってもいられず書きました…！少し前の短編集に掲載したお話ですね、気に入って頂けてとても嬉しいです！是非今後も宜しくお願いします＊ (2019年9月25日 23時) (レス) id: 9df46c5a4d (このIDを非表示/違反報告)
うぃりあむ(プロフ) - 暖炉さん» 暖炉様、改めてリクエストありがとうございました！私としても最推しコンビなので完成まで時間がかかってしまい申し訳なかったです…楽しんで頂けたなら幸いです！是非今後もリクやコメなど仲良くして頂けると嬉しいです〜：） (2019年9月25日 23時) (レス) id: 9df46c5a4d (このIDを非表示/違反報告)
神音(プロフ) - チーノくんのやつこの前のしょーてんネタじゃないですか！！どれだったか分からないですけどtn人狼夢主狂人(両片思い)の話が好きでした！ (2019年9月25日 18時) (レス) id: 7f79e913ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うぃりあむ | 作成日時：2019年8月21日 1時
