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ひとしきり書き終えたのか、まずな、とトントンがホワイトボードをペン先で軽く叩いた。
「なんで男女は恋人関係になるのか。所謂お付き合いをなんでするかって話な」
そんなの簡単だよ。
「お互いをより深く知るためだよね？付き合ってさらに相手の性格とか価値観とか知らないと」
「せやな。それは俺も分かる」
じゃあなんで恋人期間の存在意義や必要性を聞いたんですか。深く領いていたトントンが私を見た。
「でも考えてや？別に付き合う前にお互いを深く知ってもええやんって思わんか？」
付き合う前にお互いを深く知る？それで同居の提案？…ははぁ、なんとなくトントンの言いたいことが分かった気がする。
そのホワイトボードの奇怪な数式と図形と所々にいるブタの落書きは全然分からないけども。
「つまりお互いを知る前から付き合っても、知った後で付き合っても大して変わらないから先に同居しようと…？」
「そう。しかも同居後に付き合った方がお互いもう分かり切ってて安心感あるやろ？」
同居することは変わらんし。
当然のように言ってトントンが元の席でなく私の隣に座った。陽の光が遮られる。
「んー…？」
頭がごちゃごちゃして来た。
一般的なお付き合いとして手順は逆だけど、それに倣う必要がないのは確かで、お互いが良ければ同居から始めても構わないのは、まぁ分からないでもない。
同居してお互いを知ってから改めて恋人になろうという彼の主張も一理ある気がするけど、でも、別にそんなことしなくても正規の手順でもいいわけで。
「ちなみにもう一回聞くけど、そこまで私と同居したい理由ってなんだっけ？」
「ずっと見ときたいから」
あっ即答ですかそうですか。隣に座ってから今まで一切よそ見しないのも怖いけど、その簡潔で底知れない理由が一番怖いんだよなぁ。さっきサラッと言われた同居することは変わらんしっていうセリフも大分怖い。
身の危険を感じ返答を思い悩んでいると机の上に乗せていた手が大きく暖かなもので包まれた。
「なに悩んでるん？Aの悩みは俺の悩みやん。聞かせてや」
私の悩みは君の提案とその言動だよ。言ったら改めてくれるのですか。私の手をやわやわと揉み込むその動作もやめてくれるのですか。
ただでさえ他人との同居はハードルが高いのにそれが異性で、しかも危険な香りが漂ってくればお断りする方が懸命。
ちらりと見やればトントンが先を促すように穏やかに首を傾げた。
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あまぎ(プロフ) - linkeaさん» 心に染みるコメントありがとうございます！tﾝ氏の妥協の産物ﾛﾎﾞﾋﾟｯﾋﾟですが自分で想像して可愛いと悶えたりもしました。彼には是非あざと可愛い行動をして欲しい…！こちらこそ楽しく読んで頂けるのめちゃめちゃ嬉しいです！今後ともよろしくお願いします！ (2021年2月21日 16時) (
レス) id: 975a9486c5 (このIDを非表示/違反報告)
linkea(プロフ) - 楽しく読ませてもらってます！！19話目のピッピの流れめっちゃ好きです笑 こんなにも面白い話ありがとうございます！ (2021年2月20日 12時) (レス) id: b1d2253538 (このIDを非表示/違反報告)
あまぎ(プロフ) - ゆりおとめさん» そこに触っていただけるとは！ナカーマです！自分からは好きな人に好意を持って接すれるのに好意を持った相手から好意を向けられると嬉し恥ずかしになってしまう、そんなトnさんを推したくて書いてるので反応頂けて嬉しかったですー！コメントありがとうございました！ (2020年10月2日 19時) (レス) id: 975a9486c5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりおとめ(プロフ) - 10話の「自分からは行けるけど、夢主から来られると挙動がバグるtn」にmoeました。 (2020年9月30日 22時) (レス) id: 01e13c464f (このIDを非表示/違反報告)
ゆりおとめ(プロフ) - 好きです (2020年9月30日 22時) (レス) id: 01e13c464f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あまぎ x他1人 | 作成日時：2020年1月9日 18時
