【学パロ】一目惚れと言う名の恋２【中原中也】

#63 ページ18

娘って、夏樹のことよね？

そんな問題、解けるわけないわよ。

もういっそのこと、諦めろってこと？

さっきまでの希望は……治や中也達がくれた、希望はなかったことにしろって言うの？

そんなの、嫌よ……私が出られなかったら意味がないのに───

ううん、もっと簡単に考えるんだ私。

夏樹がいなくなった日……夏樹がいなくなった日……

『もしかして……』

私は、急いで暗証番号を打った。

分かった……そういうことね。

《娘がいなくなった日》といういやらしいヒントから分かった暗証番号の答え、それは──


『夏樹、誕生日おめでとう！』

｢ありがとう！｣

今から3年前、夏樹の誕生日の日──

夏樹はある大きな決断をした。

それは───母親の元から離れること。

『夏樹、お母さんの元から離れるの？』

｢うん……あの人、私のことなんてどうでも良いみたいだし、今色々あるから……｣

ただし、その夏樹の大きな決断が後に大事件へと発展することになる。

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