#52 ページ7
やっと…やっと夏樹の安心した涙と声を聞けた。
それを聞いて、私は安心できた。壊れる前に助けれたんだって。
思わず抱き締めた。強く、けれど優しく。包み込むようにして。
「ほんと、勝手な事ばかり。余計なことをしないでって、何度言ったらわかる?」
突如聞こえたそんな声。
夏樹は肩を跳ねさせ、私は振り向かされ、中也と治には冷や汗を流させたその声の主。
夏樹のお母さん。
あぁ…。あなたはそうやって、夏樹を今までも、そしてこれからも、縛り付け、動けなくし、逃げ場を封じるのですね…。
そう考えると、自然と夏樹を抱きしめる力は強くなり、守るように背中をなでた。
もう二度と、失わせたりしない。
思い通りにはさせない。
もう、この年で、彼女に不安を与えたくない。
148人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
シオン(プロフ) - 星さん» コメントありがとうございます…!二人で頑張っていこうと思います! (2020年1月11日 21時) (レス) id: 4b59e65728 (このIDを非表示/違反報告)
星 - すっごく面白いです!頑張ってください!ブックマークしときます。 私にもこんな面白い作品が書けたらなぁ。 (2020年1月11日 19時) (レス) id: 43b5f5b23e (このIDを非表示/違反報告)
もえ(プロフ) - 紫苑さん» ありがとう!シオンと頑張って二人で続きを作るよ〜! (2020年1月8日 19時) (レス) id: 9b318e66e8 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - 凄く続きが気になるのでがんばってください。応援してます。 (2020年1月8日 18時) (レス) id: 84cbb07a27 (このIDを非表示/違反報告)
もえ(プロフ) - ★ayaka★さん» ありがとうございます!更新はゆっくりペースですが、これからも応援よろしくお願いします! (2019年10月22日 21時) (レス) id: 9b318e66e8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ