１７ ページ23
そして時は戻り現在。
ゾムside
「じゃあな、みんな」
あのアホな2人のおかげで、俺は俺になれた。
ーありがとう…。
コネシマside
ドン！！
「うわっ！」
…ふぇ？
ベッドで優雅に睡眠をとっていたときのこと…。
急に真横からものすごい音が聞こえてきた。
この壁を挟んだ向こうの部屋は…。
「ゾム？？？」
俺はその音を確かめるためにゆっくりとベッドから立ち上がり、急いで部屋着から普段のサッカーのユニフォームに着替える。
音がしてからしばらく経ってしまったため、大急ぎで隣の部屋のドアをノックする。
「ゾムー？大丈夫かぁ？すごい音したで？」
なんどノックしても全く返事がない。
「おい、無視すんなや！」
少しイライラしてきてドアノブに手をかけて回すと、ガチャっと音がしてなんの抵抗もなく扉が開いた。
「え、おんの？」
「入るでー？」
ひょこっと顔を覗かせる。だが、ベッドにも、どこにもゾムの姿はない。
「え、ここからじゃなかったんかな？」
扉を閉めようとした瞬間、デスクの上に何かが置いてあるのが見えた。
「ん？」
部屋に入り、近くで確認するとそれがメモ用紙だとわかった。
「なんやこれ」
裏返して書かれていたゾムの字を見て、俺の顔は真っ青になった。
呼吸を整えてインカムをトントンとグルッペンに繋ぐ。
全員に繋ぐと、ゾムにも聞かれるから。
「と、トントン…グルッペン…やばい…。」
《え、どしたんやシッマ》
俺の声から何かあったのを察したのかトントンの声から少し心配してくれているのが分かった。けど今はそれどころやない。
「ゾム、死ぬ気や」
《《なに？！》》
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 6人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：☆雅空☆ | 作成日時：2019年7月28日 21時
