11.願い ページ11
シキリミside
「………あ」
「………ア」
キリミ様の自室を出る
ジェラルディ様に、
ばったり会ってしまった
どうしよう、こっそりキリミ様の様子を
見に行こうと思っていたのに。
シキリミ「……キりみ様、
ドウでシタか？」
ジェラル「あぁ、とても喜んでいたよ」
シキリミ「そレはヨかッたでス」
にこりと微笑んで見せると
天を見上げ、床を見て、
機械である私をもう一度ちらりと見ると
ジェラルディ様は
ジェラル「…なぁ、シキリミ」
と、か細い声で私の名を呼んだ。
シキリミ「…………ハい？」
そして、ゆっくりと
ジェラル「私…は、
もしかしたら、キリミが、
…その、恋愛…？かん、じょう…で
好きなのかも…しれん」
と、私の知っている事実を口にした
余程躊躇ったのだろう、何とも、
正直な方だ。
シキリミ「……………
シッて、いまシタよ」
間を少し置いてぽつりと返すと
ジェラル「…？何故だ」
と聞き返すジェラルディ様。
シキリミ「…ふふ、バればレデしタよ」
ジェラル「…そう…か」
かぁ、とジェラルディ様の顔が
ほんのりと赤に染まる。
シキリミ「………ずっト、
見てイマしたカラ、分かリまス」
ジェラル「……今日、だって、
抱き締めたんだ。
いい匂いがして、かわいくて、それで…」
シキリミ「……」
ジェラル「あぁ、すきだなぁ、って
そう、思ったんだ。」
シキリミ「…ソう、でスカ。」
ジェラル「……もっと、
もっと近づきたいんだ。
抱き締めて、キスをして、
…………本当に、好きだ、と、伝えたい」
シキリミ「………ジェラるディ様ハ
…本当に、好いていルのデスね。きリミ様ヲ」
ジェラル「………あぁ、もちろんだ」
ふんわりと、どんな
柔らかな風にも負けない優しい笑顔で、
ジェラルディ様は微笑んだ。
シキリミ「………応援、しテイまス。」
私からは、絶対に言っては
いけない気がして
「ありがとう」と優しく微笑む貴方と
一方通行の思いだと考えきっている
あの、優しいお方が。
この世にいる誰よりも幸せに
結ばれる事を、心から願う。
続く (更新停止中)
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雨粒 - しししっしししらちゃ…！？！？(違ったらどうするアホ)あっああああありがとうございまずっ(土下座)頑張りまずっ(号泣) (2021年7月20日 2時) (
レス) id: 7ece90430c (このIDを非表示/違反報告)
しらす。/sirasu。 - …こういうのかける人ほんと凄いと思います。応援しています…！！ (2021年6月26日 19時) (レス) id: fcb24bf181 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨粒 | 作成日時：2021年5月1日 20時
