ヘタキャラ先生パロ☆授業は踊る！！

６時間目　「日常は回転する」 ページ10

「―――ローデリヒさん･･･」


フェリシアーノがポツリと呟く。


『ローデリヒさん･･･？』


「うん。音楽担当だよ！かなり節約に煩いから気を付けてね！」


『え、ちょっとぉ！』


フェリは、バタバタと何処かへ駆け出す。


逃げるようにも見えたが、気のせいだろうか･･･？


「この御馬鹿さんが！一体何処へほっついているのですか？！」


『すっ、すいません･･･！』


「皆には自習をさせてます。早くいらっしゃい」


―――うぅう･･･。


―――やっぱり男と偽ってるから、皆厳しいよ･･･。


今更、そんなことを考えながら、途方に暮れた。


１０分後――保健室にて。


「――で、なんか可笑しいんだよ。兄ちゃん」


「フェリシアーノの勘は鋭いもんな･･･それで？」


二人は楽しそうな表情を浮かべながら話していた。


例の転入生について―――


風がそよそよと、カーテンの波をつくる。


夏の終わりであってか、少し涼しい。


「それでって･･･酷いよ！兄ちゃーんッ！！」


「はいはい、ゴメンって･･･」


「全然、気持ちが籠(こも)ってないよおおおおおッ！」


「籠めてるからッ！！」


「籠ってない！」


「籠ってるッ！」


「いーや、絶対籠ってないよ！礼儀がなってないよぉッ！」


「なッ！お前に言われなくないね！」


「兄ちゃんより俺の方が礼儀正しいよ！菊に訊いてみてよッ！！」


「はぁッ？！そんなのお兄さんが不利でしょ！」


「そんなの関係ないもんね！」


「おまッ！いつからそんな悪になったッ！まるであの眉毛みたいに･･･」


「ちょっ！嫌だよ！あの恐ろしいアーサーと例えないでよおおおッ！！」


「そうか、お前の弱点はあの眉毛だったな！今度呼んでこようか？」


「酷いッ！兄ちゃんの馬鹿ッ！！ルート呼んでやるッ！！！」


「そ、それはやめろおおおおおッ！！！―――」


☆★☆

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