3時間目 「重なって消えて」 ページ7
HRから15分後―一時間目、数学。
ガラッと扉が開いたかと思うと、背の高い男が入って来た。
Aだけそれに注目し―――
バチリ、と目が合う。
「・・・君――転入生?」
『はい・・・(人1)Aです』
「Aくん・・・か。よろしく。僕はイヴァン・ブラギンスキ。名字じゃ長い
から、イヴァン先生でいいよ」
『イヴァン先生・・・』
少女がそう言うと、イヴァンは柔らかい頬笑みを浮かべた。
―――なんか・・・。
―――不思議な人だなぁ。
一人称が「不思議」と悟るA。
数学は苦手なので考え事はせず、黙って授業を受けた。
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20分前――職員室にて。
「・・・ねぇ、アルフレッドくん」
イヴァンは書類を片付けながら、静かに教頭の名を呼んだ。
「なんだい、イヴァン」
「今日は、転入生が来るみたいだね。本田くんのクラスに」
「あぁ、そうだよ!なんだか俺も、ハイテンションな気分だよッ!!」
急に暴れるアルフレッドはほっとき、イヴァンはゆっくり職員室から出て行った。
―――転入生・・・ね。
そんなことを思いながら・・・。
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「・・・おい、アル」
「なんだい、アーサー!」
「踊るのはやめろ」
「酷いじゃないか!俺は気持ちが高ぶっただけなんだぞッ!」
「・・・お前が教頭にした俺が馬鹿だった」
アーサーという男は、軽く頭を抱え込んだ。
「――それより、転入生って本当か?」
「当たり前に決まってるんだぞ。まったくアーサーは、どうして疑うんだい?」
「う、煩(うるさ)いなッ!」
―――ふーん・・・。転入生が来るのか・・・。
―――なんだが面白そうになりそうと感じるのは気のせいか?
アーサーはそんなことを考えながら、再び暴れ出したアルに、頭を抱え込んだ。
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冬夏波華(プロフ) - 初めまして、とても面白かったです!!更新待ってます! (2013年10月14日 13時) (レス) id: 35715f8b5e (このIDを非表示/違反報告)
結癒(プロフ) - めっちゃはまりました←!更新楽しみにしてますっ(*≧∀≦*) (2012年10月10日 19時) (レス) id: b24d9d0974 (このIDを非表示/違反報告)
悠香(プロフ) - 久しぶりの更新!!!待ってたよぉ(^ω^)ガンバですっっ (2011年7月29日 22時) (レス) id: 6eae419eca (このIDを非表示/違反報告)
風華(プロフ) - かなり久しぶりの更新でしたね。頑張ってください!! (2011年7月3日 1時) (レス) id: 63257f9344 (このIDを非表示/違反報告)
yuge3(プロフ) - はじめまして!とってもおもしろかったです!続きが楽しみです!がんばってください!(^O^)/ (2011年4月5日 23時) (レス) id: 51ea0f88a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はゆ(YUI) | 作成日時:2010年11月19日 20時