ヘタキャラ先生パロ☆授業は踊る！！

２時間目　「全ては交ざり合う」 ページ6

『(人1)Aです。よろしくお願いします』


「嘘？！男っ？！」「美しい･･･」「なんか可愛いねぇ」「名前女じゃん」

「声、たかーい」「わざと？」「男･･･？」「えー分かんない･･･」


そんな声が飛び交った。


本人達は小声で言っているが、耳の良いAには普通に聞える。


―――やっぱりこうなったか。


そう思いながら、少年と偽っている少女は溜息をついた。


「A君。貴方の席はそこですよ」


『ありがとうございます。本田先生』


一番奥の窓際の席に座る。


大体の人間は「ナイスポジションッ！」と言いたくなる場所だ。


Aはそんなことは思わず、ただ青い空を眺めいた。


季節は夏の終わり。


ギラギラと太陽が光っている。


―――私が男じゃなくて女ってこと、いつバレるんだろ･･･。


―――･･･大丈夫。前の学校は２か月もったんだし。


―――だって、水泳があったからバレちゃったんだよなぁ。


―――だからこの学校に来たわけなんで･･･。


昔のことを思いだしながら、軽く頬を緩(ゆる)ませた。


太陽の光が眩しい。


―――でも、今回は長くもちそう。


―――水泳だってないし、半年はもつよね･･･？


自問自答。


その繰り返し。


･･･その間の菊の話は、まったく聞いていなかった。


まぁ、そんなことは、ほっといて。


そんなことより。


これからの彼女の生活が、幕を上げたというわけなので―――

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