ヘタキャラ先生パロ☆授業は踊る！！

１７時間目　「先生、ここに―――ギャアアアッ！」 ページ21

数分後――保健室前にて。


少女はなかなか入れずにいた。


なんせ、男を装っているのだから･･･。


―――どうしよう･･･。


―――でも、人の気配はしないし･･･。


そろっと扉を開けて覗く――どうやら人はいないようだ。


少女は安心すると、さっきの不安はどこにいったのやら･･･ほんわかな笑顔で入った。


―――先生がいないなら話は早い！


―――適当に棚を調べて、盗っちゃえ！！


と思い、棚に近づこうとした。


後ろの影に気付かぬまま･･･。


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放課後――職員室にて


「なぁ、あの転入生のクラスの授業、六時間目しただろ？」


「うん。そうだよ」


「アイツ、態度悪いから説教しようと思うんだが･･･」


「え〜？どこが？」


アーサーの言葉に、イヴァンは薄暗い笑みを見せる。


その威圧感に押されたのか･･･。


「そっ、そうか･･･なら、いい･･･」


あっさり。


「あ、そう思えば･･･」


「ん？どうした？」


「あの転入生、気分悪いから保健室に行ったよ」


「えッ」


アーサーの表情が強張る。


強張る。ググッと。強張る。


「なっ、なんで止めなかったんだよ？！解ってるだろ？」


「だって･･･本当に気分悪そうだったし･･･」


「だからって･･･。あの転入生が無事が心配なんだが･･･」


「大丈夫」


「はっ？」


イヴァンはまた、別の種類の笑顔を見せる。


まるで、恐ろしい魔人の頬笑みのような･･･。


･･･そして、時は戻り―――

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