１６時間目 「フル回転」 ページ20
☆★☆
そんなわけで六時間目。
in．理科室。
少女はシャーペンをカチカチ鳴らしながら、黒板とノートを交互に見ていた。
表情は少し険しい。
どうやら理科が苦手なようだ。
理科はあの不思議な先生(と悟った)イヴァン先生なわけで･･･。
白衣を纏(まと)い、愛想笑いを張り付けているイヴァンの心は読みにくい。
少女のノートはごちゃごちゃした記号が並んでいる。
なにもかもぐちゃぐちゃだ。
―――嗚呼･･･分かんない。
心の中で大きな溜息を漏らす。
ふと少女が顔を上げると、見かけない人がイヴァンの隣に居た。
ガクガクと震えている三人組だった。
「イヴァンさん･･･。何の用で･･･」
「トーリス〜、この実験用具･･･今すぐ全部持ってきてくれる？」
ニコニコはしているものの･･･なにか威圧感を感じる笑顔だ。
トーリスと呼ばれた男は震えながらもダッシュで理科準備室に行った。
残り二人も逃げるように。
―――･･･？
―――助手とかかな･･･？
そんな時だった。
―――ッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッ！！！！！！！！！
少女は目を見開く。
―――･･･これは･･･ないよね･･･。
―――うん･･･さすがにないよ･･･。
下半身に違和感を感じる。
―――どうしよう･･･ほ、保健室に行かないと･･･。でも、先生が居たら･･･。
所謂(いわゆる)、【女の子の日】というものだ。((御馬鹿さん！御下品ですよ！？
「どうしたのー？」
顔を青ざめていたAに気付いたのか、イヴァンは淡々と話しかける。
『あ･･･』
―――どうするどうするどうするどうする･･･？！
そんな言葉がぐるぐると回る。
『き、気分が悪いので･･･保健室に行ってもいいですか･･･？』
「･･･いいよ」
そう言われた瞬間少女はすぐに立ち上がり、ものすごいスピードで教室を出た。
バタンッ！と、大きな音が鳴り響く。
「･･･もっと静かに閉めようね？―――――――――――――」
イヴァンは静かに声を漏らした。
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１７時間目 「先生、ここに―――ギャアアアッ！」→←１５時間目 「先生、ここに変な人がいます」
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冬夏波華(プロフ) - 初めまして、とても面白かったです!!更新待ってます! (2013年10月14日 13時) (
レス) id: 35715f8b5e (このIDを非表示/違反報告)
結癒(プロフ) - めっちゃはまりました←！更新楽しみにしてますっ(*≧∀≦*) (2012年10月10日 19時) (レス) id: b24d9d0974 (このIDを非表示/違反報告)
悠香(プロフ) - 久しぶりの更新!!!待ってたよぉ(＾ω＾）ガンバですっっ (2011年7月29日 22時) (レス) id: 6eae419eca (このIDを非表示/違反報告)
風華(プロフ) - かなり久しぶりの更新でしたね。頑張ってください！！ (2011年7月3日 1時) (レス) id: 63257f9344 (このIDを非表示/違反報告)
yuge3(プロフ) - はじめまして！とってもおもしろかったです！続きが楽しみです！がんばってください！(^O^)／ (2011年4月5日 23時) (レス) id: 51ea0f88a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はゆ(YUI） | 作成日時：2010年11月19日 20時
