ヘタキャラ先生パロ☆授業は踊る！！

１０時間目　「翻弄」 ページ14

フェリはAに飛びついたかと思えば、ぎゅぅと抱きしめた。


少女は顔を真っ赤にさせる。


『ななッ･･･？！』


「Aちゃんって、制服違うから見つけやすいねー」


確かにAは、前の学校の制服を着用している。


「見つけやすい」という長所もあるが、「目立つ」という短所もある。


現在少女は、その短所のせいで、頭は真っ白だ。


「やっぱり女だったのかよ」「えー、違うよー」「はぁ？どっちー？」
「っていうか、さっきの声異様に高かったねー」「あ、確かに」


―――ヤバイ。


―――ヤバイ。ヤバイ。ヤバイ。


Aの脳内にはその三文字しかない。


その文字がどんどん増えていく一方―――


「そうだ！一緒にお昼どう？校長室でさ！」


相手は何事もないように、淡々とした様子。


『わ、分かりましたから･･･俺から離れてください･･･』


それでもさっき創ったキャラを保つA。


精神は崩壊しそうだったが･･･。


「やったぁああッ！じゃあ、行こう！！」


身体から離れてくれたと思えば、今度は腕をしっかり持たれる。


『ちょっ！･･･って、ぎゃあああああああああッ』


掴まれていない腕から落ちかけた弁当。


もの凄いスピードで、教室･廊下を駆け抜ける。


フェリはそれでも笑顔だった。


一体なんのパワーなのやら･･･。


それは、この解説者にも分からない。((作者のことですｗ


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ガラガラァッ


「チャオー！！菊！ルート！」


元気よく扉を開けた。


金色のプレートには「校長室」と記されていた。


「フェリシアーノ君。遅かったですねって･･･何故A君が？」


「しかも気絶してるぞ」


「･･･へっ？」


ルートの「気絶してる」の言葉に疑問をもったフェリは･･･。


チラリ


そんな感じで、後ろにいるはずの少女を見る。


ちゃんとAはいたものの･･･。


「―――本当だぁああぁああッ！！気絶してるよぉぉぉおおおおお！！！」


甲高い悲鳴。

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