俺の過去 tn.side ページ23
前の話で弟は5歳設定でしたが小1設定に変更します…(汗)
ーーー
「…お兄ちゃ、いつもありがとう」
ゆうやが俺に向かってにっこり微笑む。
tn「ええんやで？ゆうやは俺の立派な弟や」
くしゃくしゃっとベッドに寝転がる彼の頭を撫でた。
今は午後3時。
学校終わってダッシュで帰ってきたから結構早め。
母さんはいつも通り俺が帰ってきたらさっさと準備を始めてそそくさと家を出ていった。
明日の朝になるまで帰ってこない。
ーごめんな、こんな家族で。
いつしか俺は弟のゆうやに対してそう思っていた。
tn「大丈夫か？体調は」
「うん、今は平気だよ」
口ではそう言っているが、いつ何が起きるかわからない。
入院させたいが母さんにそんな金はないと問答無用で怒鳴られた。
今までこうして元気に過ごせてきてるのが不思議なくらいだ。
tn「なんか欲しいもん、ある？」
俺がふとたずねると、ゆうやは考える素振りを一切見せずに即答した。
「兄ちゃんがおってくれたら僕は何もいらへんで」
いい弟や、ほんま。
「ありがとう」と言って寝た状態の彼を優しく抱きしめた。
そういえば…
明日漢字のテストやったな…
漢字は得意な方だが、テストは満点を取っておきたい。
勉強せな。
tn「ちょ、明日テストやから勉強するな？」
「うん…！」
tn「この部屋ですっから」
「知ってるっ」
ウキウキしたような顔で彼は言う。
本当は少ししんどいだろうに。
俺はまたゆうやの頭を撫でて自分のランドセルをあける。
tn「…あれ？」
…ない。
「どうしたん？」
ベッドから弟が心配そうに首だけ起こす。
tn「テスト用のプリントが無くてな…」
「学校？」
tn「…かもな」
明日のテストは八割くらいかなぁ。
そう諦めかけた時。
「とってきなよ」
tn「…え？」
「兄ちゃん、テスト大切にしてるやん？」
またいつもの優しい笑みを浮かべる弟。
いや、でも。
tn「お前を1人にさせられへん…」
ゆうやが1人の間に彼に何が起こるか分からない。
そんな弟を1人にさせる訳にはいかない。
「大丈夫やって。僕も1人で留守番くらい出来るで」
tn「でも…」
俺が食い下がらないでいると。
「僕も一人で出来ることを増やしたい。普段兄ちゃんに迷惑かけてるからさ…」
そんな上目遣いで言うな。
こういうとき、兄としてどうするのが正解なのか。
弟の願いを聞いて1人にさせるのか。
無理させず、1人にさせないのか。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 917人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆずれもん - ｼｬｵﾁｬﾝ (2019年9月11日 4時) (
レス) id: cb597fc79d (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - 皆可愛い！これからも無理せずに頑張ってください！楽しみにしてます！ (2019年9月7日 19時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
みか(プロフ) - 更新される度に毎度毎度読ませていただいてます！ありがとうございます！夢主が弟達に甘やかされるっていうのも見てみたいですね、応援してます〜 (2019年9月1日 22時) (レス) id: 051e811b55 (このIDを非表示/違反報告)
だる猫(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいてます！小説内での設定ということでしたら申し訳ないのですが、日本の法律では血縁関係のない義理の兄弟姉妹での結婚できますよ！がんばれポメラニアン！！(( (2019年8月27日 0時) (レス) id: d17492cb24 (このIDを非表示/違反報告)
yotuba0902 - ﾄｼ@堕天使のサブさん» お姉ちゃん…？ (2019年8月22日 17時) (レス) id: 101a506f7a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：☆雅空☆ | 作成日時：2019年8月18日 22時
