15話 ページ18
千羅はちらっと紗奈を見た。
紗奈はその視線を感じて肩を落とす
「…脅しだよ。まぁ、実際に狙われているから…脅しと本気…半分半分だけどね。」
紗奈は本を手に取った。
*・゜゚・*:.。..。.: *・゜゚・* :.。. .。.:*・゜゚・*
「坂田様…こんなに大きい庭を持ってるなんて…。」
沢山の花が咲いていて、可愛らしく、美しい。
太陽の光を沢山浴びようと花は咲き誇っていた。
庭は近くにある森とも合わさっている。
森の近くには桜が綺麗に咲いていた。
「確か…、魔法か何かで管理しているって教えてくれたよね。」
先程出かけてしまった坂田から案内されたこの場所は長時間いても飽きないような場所だった。
そしてその桜の木の下には、1匹の狼が堂々と座っている。一瞬見間違いかとでも思ったが本物のようだ。水穂を琥珀色の瞳で見つめていて、その瞳には警戒心がなかった。
水穂はこの狼を知っている。
いつも森に行くと寄ってきてくれる狼の群れの1匹。
この狼たちのおかげで水穂は自分が動物と話せることがわかったのだ。
「ここまで来てくれたの?」
ゆっくり近づいてきて、狼は水穂の手を頭の上に乗っけた。どうやら撫でて欲しいようだ。
少しチクチクしているけれど、毛並みは綺麗だ。
「…寂しくないよ。」
狼が何も言ってないのに、水穂はポツリと呟いた。
しばらくすると狼は水穂へ背中を向けてそのまま森へ帰っていった。
「…私もそろそろお屋敷に…」
バリーン‼︎
その瞬間、窓ガラスが割れるような音がした。
はっとして振り返ると、そこには柵の上に立っている人…。
__体格的に男性だろうか__がいた。
「当主様がご不在だなんて運がいいんだろう。
一緒に来ない?お嬢さん?」
彼の声は優しかった。だが、それと同時に狂気的だと感じた。
どうしてかは分からない。
全身の毛が逆だったような気分で、鳥肌が立った。
「嫌です…」
「そうですか…なら」
力ずくで奪うまで、そういった瞬間に水穂の体は押さえつけられていた。
「いやぁぁぁっ!」
「少しだけ黙ってね?」
青年と水穂から煙が現れたかと思うと__姿を消した。
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朧月天音(プロフ) - ちょこ2(パソコン変わりました≪元ID 5ad0b4ef6a≫))さん» ありがとうございます。最近界隈が騒がしい状態でルールを守らない方が一定数いらっしゃったので更新を止めて離れておりました。今日から少しずつ出していく予定です。心配すみませんでした( ՞ 💧ᴗ ̫ ᴗ՞) (8月14日 14時) (レス) id: b60a9fb89a (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ2(パソコン変わりました≪元ID 5ad0b4ef6a≫)) - 更新が止まってます!戻ってきてください!続き楽しみにまってます!(´;ω;`) (6月21日 18時) (レス) @page37 id: c7ac99c812 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朧月 天音 | 作成日時:2021年1月14日 23時