顔を赤くしてほしいのは ページ5
ポアロの帰り、あたしはスーパーへ買い物に来ていた。
寮では自炊派。
それなら好きな時間に好きな物を食べられる。
主「えーと。今日はかぼちゃとたまねぎと…」
買い物メモを見ながら思わず独り言。
目当てのものをカゴに入れながら歩いていくと、まさかの人物とばったり。
主「赤井先生…」
赤「更科?買い物か」
主「はい。先生もですか?」
赤「あぁ…明日の朝飯をな」
さっき別れたばかりなのにまた会うなんて。
園子に言ったら「それ運命よ!」とか言いそう。たぶん報告しないけど。
同時にポアロでのことを思い出して顔が赤くなってくる。やだ。意識してるのバレそう…
赤「どうした?」
主「いえ!何もないです!」
首をブンブン振ると赤井先生が笑った。
低くて温かい。優しく包まれそうな────おだやかな声。
・*:..。o○☼*゚・*:..。o○☼*゚・*:..。o○☼*゚
買い物を終えた私たちはなりゆきで(どんななりゆき?)一緒に帰っていた。
先生と2人きり。こんなことは滅多にない。
しかも────
あたしは隣の彼の手を見る。
精算を済ませた後、彼はあたしの袋を持ってくれた。
どうしよう。そんなことされると勘違いしそう。
あたしは高鳴る胸を抑えようとうつむきがちになる。が、やはり彼に目がいってしまう。
袋を持つ彼の手。
おもいのほかたくましくて、つい見入っていた。
赤「俺の手に何か?」
主「あ!えと、その…男の人っぽいな〜と思って」
赤「まぁ男だからな」
という声が返ってきた。
…会話終了。と思いきや。
赤「お前の手の方が見る甲斐があるな。小さくて…白くて可愛らしい手だ」
顔を上げると、赤井先生があたしのことを見下ろして口元をゆるめている。
今、可愛いって?
主「っ…そんなことないです」
赤「卑下するな。俺は事実しか言わない。でも…」
彼は口の端を上げ、少しいたずらっぽい表情をして自分の顔を指指した。
赤「どっちかと言うと…こっちを見て顔を赤くしてほしいがな?」
主「なっ…」
顔が赤いのバレてた!?
しかもその表情ずるいよ。初めて見た。
いろいろあってあたしは、顔を赤く染めるどころか火をが吹き出そうな気がした。
93人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
たかみ(プロフ) - カベルネさん» 遅い返事でごめんなさい。激しく同意しております! (2019年5月10日 18時) (レス) id: e530c98ca2 (このIDを非表示/違反報告)
カベルネ - 赤井先生、とっても素晴らしい!こんな先生が欲しい・・・ (2016年12月28日 13時) (レス) id: c3299c6617 (このIDを非表示/違反報告)
レイコ(プロフ) - 朱美さん» はじめまして。コメントありがとうございます^^*さらにお気遣いまで…!最近サボり気味ですが頑張らせて頂きます^^ (2016年7月25日 20時) (レス) id: 0fab261c92 (このIDを非表示/違反報告)
朱美(プロフ) - 初めまして、赤井さんが先生なんて私得なんですが、物凄くありがとうございます!御身体を御自愛くださいね。更新楽しみに待っています。 (2016年7月23日 19時) (レス) id: 4f61f056e4 (このIDを非表示/違反報告)
レイコ(プロフ) - suigetsuさん» ですよね(笑)夢小説ならアリかと思いまして^^; (2016年5月11日 8時) (レス) id: 0fab261c92 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:カサブランカ | 作成日時:2016年5月6日 19時