第２話‐本心とは裏腹に‐ ページ3
＊
「ごめんな」
静かだった。放課後、二人きりの廊下はひどく寂しげで、嫌な雰囲気だった。
「……知ってたから。おまえのせいじゃないし、いいよ。これからは今まで通り、友だち。いいな？」
そう言って、Aから手を出す。握手をして、二人は笑いあった。
「応援してるよ。実るといいな」
心の奥で、誰かが「違う」と言った。
でもそれは小さい声で、聞き間違えだろうとAは無視した。
「A……、おまえ、いい奴だなぁ……ッッ」
「きたねぇ近寄んな」
メガネは感激して涙と鼻水をたらし、Aに抱き着こうとしていた、が、当然のことながらそれはAによって止められた。
「あー。オマエら何してんだ？」
後ろから聞き覚えのある声がして、振り返ってみる。声の主は、Aの幼馴染みである安藤翼であった。
「翼」
「いやおまえこそ何してんだよ。美咲ちゃんは？」
「メガネ、オマエほんっと美咲好きな」
「あ、わかるぅ？」などと調子のいい返事をしたメガネの笑顔を見たAは、目を伏せた。
( 美咲だってわかってはいたけど……、けっこう、ショックだな )
「そうそう、俺さ、じんじんに説教されてたんだよな。んで、今から教室戻ってカバン取ったら寮帰んだけど」
「マジか笑える 翼何したんだよ」
「授業サボって初等部らへんの木で寝てただけだよ」
「サボってたんかよ」
翼とメガネは笑いながら話している。チャンスだ、と思い、Aはカバンを肩にかけなおした。
「あたし帰るわ。じゃーな」
言いながら立ち去ろうとしたが、何かに腕を掴まれてしまった。
「……翼？」
「俺も帰るから！ 一緒に帰ろーぜ」
「は？ だって翼、カバン教室だろ……って、いないし」
眉をひそめて言葉を返すも、もうそこに翼の姿はなかった。
翼の言動が意味不明すぎて、数秒間呆気に取られていたAだったが、「もういいや、帰ろ」、と呟いてメガネと別れた。
寮はすぐそこだったが、なにしろ中等部は生徒が多く広いので、学校から出るのに時間がかかる。
門の付近を歩いていたら、何やら声が聞こえた。デジャヴか、と呆れながらも後ろを振り向く。
「なんで先帰っちゃうんだよー」
後ろではなく、後ろのななめ上だった。三階の窓から翼が体を乗り出して叫んでいた。
「待ってろよ、そこで！」
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西軍燃えてる⇔茅野ｻﾝ萌えてる(プロフ) - りりかさん» ｸﾞｯﾊｧｱｱ← ありがとうございます(＾∀＾)更新頑張ります!! (2013年9月10日 18時) (
レス) id: 3c96dd70f8 (このIDを非表示/違反報告)
りりか(プロフ) - 面白いです(●´∀｀●)気に入りました(*´∀｀)続き楽しみにしてますね(｡･･｡)がんばってください！ファイトですヾ(＾v＾)k (2013年9月9日 22時) (レス) id: 523d47369f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：棗野 ｡ x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/novel/simeyo/
作成日時：2013年9月7日 16時
