〔ars〕 VIPハイスクール (ページ5)

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Ep. 5 城ページ5

「…。もうダメ…」

車酔いが激しい。

朝「お嬢様、大丈夫ですかっ？！」

「何が大丈夫よ！」

朝「まぁ、そんな怒らずに…」

まったく…何で執事までこんななの…。

「今度からは気をつけてよね」

朝「分かりました。それでは、いってらっしゃいませ」

………………

in学園

学園の事務員に教室まで案内させてもらうことになった。

わ…やっぱり広いなぁ。

私立風山学園は中高一貫校で、関東では結構名の知られている、超VIP校である。

広い庭園やプール、図書館があるのはもちろん、学生寮、レストラン、プラネタリウム…なんてものもある。

この学園は、学園と言うより、どこかの国の『城』と呼ぶ方が正しいのかもしれない。

……絶対に迷うだろうなぁ。

てゆーか迷わないワケがない！！

「桃乃さん、あなたは２年Ｂ組だから」

び、Ｂ組ですと？！

Ｂ組って確か…Ａ組に続いてエリートなクラスではありませんか！

あたし、絶対にむいてませんって！！

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「桃乃Aと申します。これからよろしくお願いします」

っはー！教室に入って、自己紹介したのはいいけど、めちゃくちゃ緊張するっっ！！

とりあえず、席が端の後ろだったことが救いだった。

？「あの…桃乃さん…だっけ？」

前の席の女のコが、あたしに話しかけてきた。

「はい…桃乃Aです」

「わたし、一ノ瀬みやびっていうの。みやびって呼んでね！」

うわぁ…なんて清楚な人なんだろ。

こういう人が、“お嬢様”っていうんじゃない？

「みやび…。こちらこそ、Aって呼んでください！！」

み「敬語入ってるよ(笑)」

《キーンコーンカーンコーン》

このチャイムと同時に、クラスの女子が一斉に教室からとびだした。もちろん、みやびも。

気になってあたしも外にでると、そこは女子のかたまりでいっぱいだった。

女達「キャーキャー！！」

何をそんなに騒いでいるんだろ？

目を凝らして、女子達が騒いでいる方向をみると…

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「あっ…！！」

昨日間違って車に入ってきた、あの長身で茶髪の男のコがいた。