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地面に打ち付けられずに済んだのは
どうやら重岡が抱きとめてくれたかららしい。
ふわっと体が持ち上げられて
そのまま重岡は歩き始める。
A｢…しげおか、降ろして｣
大毅｢アホか、病人は黙って運ばれとけ｣
A｢でも、｣
大毅｢だから言うたやろ、ちゃんと食べんと倒れんでって｣
大毅｢大丈夫やから、力かけて｣
初めて見る重岡の一面に、
なんか、すごくドキドキした。
あっという間に本部テントに運ばれていて
保健室の先生も、無理するからよ、なんて少し呆れていた。
A｢あ、借り物｣
大毅｢他のやつが行った｣
A｢もうしわけ、ない｣
大毅｢…お前、むずいわ｣
A｢へ、？｣
借り物競争には｢校長先生のメガネ｣とか、
｢好きな人の私物一つ｣とか、
くだらないお題から、人によっては公開告白みたいなお題まで、色んなお題があった。
借り物競争って盛り上がるなあ、なんて
今更になって感じた。
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作者名：あおり | 作成日時：2017年4月12日 19時
