第4話 ページ6
『よく分かんない、ジンの方がかっこいい』
素直な意見を述べれば、「惚気ね」と呆れられた。
だって生まれてこのかた、ジン以外を意識したことなどないのだから。だから私は異常なほどジンに執着しているのかも。
ジンからしたらいい迷惑だな、と思うけど、ジンは俺の方が勝ってるとか勝負しだす。ほんとに可愛すぎる。
テーブルに運ばれてきたふわふわのシフォンパンケーキ。ここのはとても美味しいから、常連なのだ。
カシャ、っと一枚撮ってナイフとフォークを上手に使い切り分ける。
「ここに来た頃は全く使えなかったのにね。成長を感じられるわ」なんて、ベルモットは私の母親かな?
くすくす笑っていると、ブブっと私の携帯が振動した。電話、しかもジンみたい。
出てきていいわよ、となぜか無駄ににこやかに言われたため、トイレに行き誰もいないのを確認して出る。
『もしもし、どうしたの?』
「遅ぇ。どこで道草食ってやがる」
若干苛つき気味の声。それもかっこいいなぁだなんて、私はどこまでジンに堕ちてるのか。
『ごめん、でも迎えに来なくていいよ。今来てるのカフェだし、女の子しかいないから』
間違えてきてしまったときのジンの焦る顔が頭に浮かんでふふ、と笑ってしまった。
「……早く帰ってこい」
それだけ言うと、ジンは電話をぶつりと切った。
その言葉はなんだか心配しているような声音で、きゅっと胸が締め付けられた気がする。
『え……好き…』
きっと今の私の顔は酷く緩んでいるだろう。
.
もちろん帰ってきたらベルモットに言われた。その顔どうしたのって。
事情を説明すると何やらベルモットが胸を抑えながらスマホに何かを打ち込んでいた。え、狙撃でもされた…?!と焦ったが、実はそうではないらしい。外傷ではなく内傷のようだ。本当にどうしたの。と私は家まで考えたけど、結局は分からなかった。
その頃の見守り隊の隊員方
「兄貴……!!」
ウォッカは頭を抱え空を仰いだ。
「ヤバイねぇ、きゅんきゅんしちゃう!」
「俺、二人、尊い」
コルンとキャンティは顔をゆるゆると緩めた。
「お……相変わらずだな」
「そうだな…」
ライとスコッチはお互いに微笑んだ。
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あると(プロフ) - 犬田さん» コメントありがとうございます!わー、ありがとうございます!夢主ちゃんとジンの絡みは毎回書いてて楽しいので嬉しいです!コナンくんもちょこちょこ出せていけたらいいなと思っています!はい、頑張りたいと思います! (2019年7月5日 20時) (レス) id: ea1d837737 (このIDを非表示/違反報告)
犬田(プロフ) - 夢主ちゃんとジンの絡みが可愛い…!めっちゃ好きです。コナンくんもめっちゃ可愛いです…!!応援してます!頑張ってください! (2019年7月4日 23時) (レス) id: 4889f7f66e (このIDを非表示/違反報告)
あると(プロフ) - 沙月さん» コメントありがとうございます!ジンさん可愛すぎますよね!!おお…運良いですね…!!すごいです! (2019年7月1日 13時) (レス) id: ea1d837737 (このIDを非表示/違反報告)
沙月(プロフ) - あー、もうジンが可愛すぎです!しかもコメントをしようって思ったら、広告が名探偵コナン!運がいいのか...? (2019年7月1日 11時) (レス) id: b7d8d46a43 (このIDを非表示/違反報告)
あると(プロフ) - ルイさん» コメントありがとうございます!そうですよね、作者もジンさん最推しなので自給自足でもしようかと思ってたんです(( キェェェェェ(( (2019年6月30日 11時) (レス) id: ea1d837737 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あると | 作成日時:2019年6月25日 13時