【ジン】気味が悪いから囲わないで。【名探偵コナン】

第１７話 ページ19

光が差してきて、もうすぐだと気を引き締めた。





止まったジンの後ろからひょこっと顔を出せば、いつも通りのメンツに驚いた表情のバーボン。







「………初めまして、バーボンです。以後お見知り置きを。」






『初めまして、バーボン。組織の幹部、パルフェタムールです』






丁寧な挨拶に、ニコリとした愛想笑い。


私は静かにジンの元へ戻れば、対面式は終わりということ。





スコッチの元へ走る。ウイスキートリオと呼ばれる、ライ、バーボン、スコッチの三人組は仕事の相性が良いらしい。





『スコッチーーーー！！！ひっさしぶりっ！！』






「おう、久しぶりだなパルー！」






二人で抱き合おうとした時、後ろから出てきた長い手に阻止された。






『あっ、スコッチぃぃ……。もー、ジン。私はスコッチと話がしたいの！』






「…話をすんのに抱き合うんだな。てめぇの出身は海外か」






頭をゴツっと殴られる。割と痛いけどしっかり加減してくれる辺り大好きだ。





『あれ？？なんで私浮気したみたいになってるの？？？とりまスコッチヘルプ！！』






「パル！！お前の恋人の左手見えねぇのかよ！！」






そう、ジンは静かにベレッタを向けていた。
私はそっと視線を外すと、スコッチが「お前俺を売るな！！」と叫ばれた。それが面白くてしょうがなくて、私は声を上げて笑ってしまった。腹が捩れる。いたい。






『ごめんごめん、面白かったからつい。
あ、ジンさんジンさん。ライフルの練習してきていい？』





どれも腕が訛っちゃうとだめだから、と言うと、しっかりその辺は分かってくれたらしく私を抱く手を緩めた。




その好きに私はスコッチとライを連れて射撃場へ走った。勿論背中にはいつも使っている愛銃って言うの？愛銃のL96AWS。




スナイパーライフルちゃんです。３年のお付き合いの末、今度結婚式上げようかなって思ってるの。





「やばいやつなのは変わらないな。…というかそれ、絶対にジンの前で言うなよ…」






『ねぇちょっとまって？？？なんで心の声読んでくるの？？』






カチャカチャと準備をしながら叫ぶ。
もうすでに撃ち始めている彼は笑顔だった。ねぇほんとスコッチサイコパス過ぎん？？





手元にある愛銃をみて、うーん…とうなる。


射撃場にはいろんな銃を試せるサンプルがあり、そこで出会ったのがこのL96の改良版だった。

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