【HQ】どうも、万年三軍女子です。【青城】

三軍の31ページ ページ32

少し離れた旧校舎まで来た。


旧校舎は使われていないこともあって、冷えきっていた。


木野「傘ありがとう、後で返すよ」


貴方「え、ああ。うん」


木野「……私が見たわけじゃないからわかんないんだけど、A、火曜日さ、徹の傘に入ったってほんと？」


間違ってない。ほんとだ。

貴方「うん、入った……」


木野「ねぇ、じゃあ傘2本あるって言ったのは何？」



私は夢彩の目を見ることはできなかった。


夢彩があまりにも泣きそうな声だったから、余計に。



木野「……別に怒ってはないから、教えて？」


貴方「ホントは、1本しか持ってなかった……雪が弱まったら帰ろっかなって考えてただけで」
木野「っ！！Aっていつもそう！！！」


夢彩は思いっきり私を押した。


バランスを崩した私はその場で転んでしまった。


貴方「ぃッた」


木野「なんでもっと主張しないの？！
自分の思ってることはっきり言ったらいいじゃん！
なに？！私のため？！
結局私を傷つけてるんだから私のためじゃないじゃない！！！」



夢彩が堪えてたものがプツリと切れたようでその場で泣き崩れた。


木野「Aが言わないから！

何も言わないから！！

私も何をどうしたらいいかわかんないんだよ！

いままで私を振り回して楽しかった…？

私、Aのことホントに信頼してたんだよ？！




もう、怖いよ……Aを信じるの、怖い」



だんだん小さくなって行く夢彩の声。


私は思いっきり夢彩を抱き寄せた


貴方「夢彩……ごめん、ごめんね」

でも、「やめてよ！！」と言って夢彩は私を切り離した。


ごめん





ごめん






どうしよ、



また繰り返してる




木野「彼氏とられた、とかとは、思わないよ？」


ヒクッとしゃっくりを繰り返しながらも落ち着き始めた夢彩は詰まりながらそういった


木野「だって、徹、私と話してても、絶対Aのこと、目でおってるんだもん！

まだ好きなんだっ、て、思ってた」


貴方「え…」


木野「……Aは？」


貴方「……」


木野「前、向き合うって言ってたじゃん
だったら私にぐらいは正直になってよ……

私たち親友なんだよ？」

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