４話 「はよ血をよこせ」 ページ4
五虎退「…僕は、生きたいと望みません…」
『え…人間は生きる事が何よりも大切な生き物じゃなかったっけ？』
一期一振「いえ…私達は刀なのです」
『へえ、そうだったんだ』
だから人間にしては妙な気配がするわけだ
山姥切「…信じるのか？」
『そりゃ僕吸血鬼ですもん、今更そんな嘘はつかないだろうし』
『…で？なんで生きたいと思わない』
五虎退「っ僕達の主様が！あの人が！とってもとってもとっても!!大っ嫌いだからです!!!!」
虎をつれた幼子が、なんて顔をするんだ…
こんな顔をさせるんだ、さぞかし最低な奴なんだろうその主様とやらは
『なるほどねぇ…他の皆も一緒？』
一期一振「…」
ふむ
『じゃあさ、今まで受けた仕打ちをやり返したいと思わないか？』
今剣「…いったい、なにをいって…」
『そんなに憎んでいるのに、何もしないで死んでしまうの？それで本当にいいの？』
山姥切「そんなのしたいに決まってるだろう!!っでも…でも、出来ないんだ…！」
三日月「…お主は何を言いたい」
『僕は吸血鬼、人間よりもはるかに強い』
五虎退「…？」
『僕が、その主様から開放してあげよう』
山姥切「なっ!?そんなの出来るわけ…！」
『だーかーらー、まだなーんにもしてないし、力も使ってない、それだけで判断していいの？』
山姥切「っ…l」
『僕が人間なんかに負けるわけないじゃん』
山姥切「…わかった、血をやろう」
一期一振「なっ!?山姥切殿!?」
五虎退「僕も、あげます」
今剣「ごこたいまで…」
五虎退「…信じてもいいって思ったんです」
山姥切「ああ…だが、もし俺らが助からなければ、呪う」
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作者名：山口 | 作成日時：2017年8月15日 15時
