travel 1 ページ5
とある酒場に4人組の男女が奥の席に座っていた。
1人目は青髪青目で、髪飾りを横髪につけ、後ろ髪をうなじあたりで一つ結びしている、黒い腰下までの短いマントを羽織っている青年。
2人目は金髪緑目で右目にモノクル、黒いベストに、カッターシャツだろう白い袖をひじ下までまくった右手にステッキを持った青年。
3人目は膝くらいまである黒髪をハーフアップにしたピンクの目にピンクの長袖のワン ピースを着た見た目5歳くらいの少女。
4人目は群青の髪をポニーテールをした水色の目をした、黒いロングコートを羽織り、へそ出しの黒いトップスに黒いホットパンツ、黒いオーバーニーソックスをはいた全身真っ黒で身軽な女。
この4人は楽しそうに酒を飲んでいる(少女は果実から作ったジュースを飲んでいる)。すると、ポニーテールの女が青髪の青年に話しかけた。
「おい、飾り。今日の宿は取ったんだろうな？」
「あぁそれはマジシャンが…」
「うん、僕が取ってる。大丈夫だよ。ラナちゃん、おいしい？」
「うん！おいしいよ！」
マジシャンと呼ばれた金髪の青年にラナ、と呼ばれた黒髪の少女は笑顔で答える。だが、その少女がちらりとポニーテールの女と彼女に飾り、と呼ばれていた青年を見てみると、2人の間には火花が散っているように見えて、呆れた顔になった。
「そろそろ出るかい？リオ」
「だな、その方がいい。この時間帯は絡まれると面倒なのが――」
そう、傭兵さんと呼ばれた女が辺りを見回しながらそう言うが、途中で奥の席に座っているハズの彼らに向かってカラの酒瓶が一つ、二つ、と飛んできた。それを傭兵と呼ばれた女――リオは片手で一つキャッチして、自分達が使っていたテーブルに置く。もう一つの酒瓶はマジシャンと呼ばれた金髪の青年が右手で持っていたステッキで弾き、左手でキャッチして、同じく自分の目の前にあるテーブルに置く。
「危ないなぁ…」
「ベル、用意しといてくれないか？んで、飾りはラナ抱えとけ」
「はいはい、料金はここに置いとくよ」
「わーってる。ほら、嬢ちゃん」
「え？アル兄？」
このままだと厄介な事になると踏んだリオがそれぞれに指示を飛ばす。ベルと呼ばれた金髪の青年は酒場の利用料金をテーブルの上に置いて、スッとアル兄と呼ばれた青髪の青年の左に出る。指示を飛ばされたアルはそのままラナを左手のみで抱える。すると、リオがアルの右側につく。そうして4人は酒場を出ようとした――。
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作者名：ユエル＠リノリア | 作者ホームページ：
作成日時：2016年2月14日 15時
