travel 52 ページ6
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時間は少しさかのぼり、ベルが出て行ったあとのリオ達。彼女はラナを抱えているが、もう大丈夫だろうとベッドに寝かす。そして、同じベッドに腰掛けた。パールスワルトは自身が使うことになっているベッドに腰掛ける。そして、リオに話しかけた。
「やれやれ…アイツ大丈夫か…?アンタはどう思う?」
「ベルが付いてるから大丈夫だろう。それに、アイツはそこまで弱くはない」
「まぁそうだけどな。にしても、この嬢ちゃんがなぁ…まさかあの大魔法を発動させるとは思わなかったぜ」
「そうだな。……なぁ、お前ならこの石について何か、わかるか?」
「ん?……黒い石?」
リオがふと思いついて自身のペンダントを見せる。それを見たパールスワルトは、その石が
『
で
『とある神の力が宿っているものであり、適合者が触れれば石に封じ込められたチカラが使える』
という、とんでもないものだと知っていた。彼はこの街に来るまでにその石を持った連中に襲われたことがあったからだ。しかし、ありのまま伝える事は何となく気がひけたので、とりあえず
「それ、容易に発動させようとすると逆にチカラに飲まれる上、適合者じゃないと発動できないものだぜ」
とだけ伝える。しかし、リオには嫌な予感がよぎる。何故か、この石が悪いものでコレを渡してきた師匠も、もしかして…と。だが、リオは完全には疑うことはできなかった。何故なら、リオの師匠は彼女の育て親でもあるからだ。まだ。剣の師匠というだけなら、疑えたのかもしれない。だが、物心ついた時から彼女の親代わりとして今の年になるまで育ててくれた。血のつながりがなくとも「親」であることには変わりはない。だから、リオにはどうしても、もしかしてと思うことはあっても完全に疑うことは出来なかった。
「………」
「まぁ、その表情からするに、その石…大切な人からもらったんだろ?」
「……あぁ。あたしの育て親でもあり、剣の師匠からだ。今の旅に出る時に、別れ際にお前なら使いこなせるか、もしくは適合者を見つけられるだろうって…」
「そうか…まあお前さんは適合者じゃなかったみたいだな。あとこの嬢ちゃんは絶対に適合者じゃない。だが、あのモノクル付けたヤツはわからない。だがそれ以上にあいつは……アルはヤバいかも知れねェ。というか多分ヤバい」
「――え?」
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ユエル@リノリア(プロフ) - りょーさん» コメントありがとうございます!不定期更新なのでいつ更新できるかわかりませんが、待っていてくださると嬉しいです! (2017年10月16日 18時) (レス) id: cfdb788b81 (このIDを非表示/違反報告)
りょー - とても面白かったです!続き待ってます! (2017年10月15日 17時) (レス) id: b27fe6d1f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユエル@リノリア | 作者ホームページ:
作成日時:2016年3月20日 23時