travel 75 ページ29
・・・
数分後なのか、それとも数秒後なのか、はたまた数瞬後なのか、どれほどの時間がたったかは、わからない。だがベルの前には先ほどの男が倒れていた。よく見ると傷まみれ。それも、切り傷だ。
「…ベル、お前…」
「言ったでしょ？僕は僕なりの戦い方があるって。それに、こうも言った。僕のマジックアイテムは特別製だとも。さて、この野郎はどうしようか…ここの衛兵にでも突き出す？まぁフォトリアには闘技場もあるから、そこの囚人剣士にでも突っ込んでもいいんだけどねー」
ベルのその言葉を聞いて絶句する、2人。リオは思う。普段温厚なベルが、ここまで言うということは、それはかなり怒っている、ということだと。普段怒らない人が怒ると怖いとは、誰が言ったものか。確かにそうかもしれないとリオはアレクと共に肩をすくめた。
・・・
襲ってきた相手を衛兵に突き出した帰り。トランプを手の中で弄んでいると、この街の住人だろう小さい子どもたちがベルに駆けてきた。
「ねーねー！おにーちゃん！」
「まじっく、できるの!?」
「ホント！見せて見せて！」
「ん？マジック？いいよ、少しだけね？」
ベルはそう言ってトランプを使った簡単なマジックをして、見せた。皆、目を輝かせていたのを見て、ベルは微笑んだ。側から見ていたアレクとリオも、笑った子ども達を見て微笑ましい気持ちになったのだった。
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ユエル＠リノリア(プロフ) - りょーさん» コメントありがとうございます！不定期更新なのでいつ更新できるかわかりませんが、待っていてくださると嬉しいです！ (2017年10月16日 18時) (
レス) id: cfdb788b81 (このIDを非表示/違反報告)
りょー - とても面白かったです！続き待ってます！ (2017年10月15日 17時) (レス) id: b27fe6d1f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユエル＠リノリア | 作者ホームページ：
作成日時：2016年3月20日 23時
