travel 59 ページ13
が、それは大剣によって防がれる。ガッ！という音共にアルティアの足には堅いものを蹴った感触が伝わる。それと同時に、殴らなくてよかった、と思ったのだった。何故なら、この強度のものを殴れば、拳を痛めていたかもしれないからだ。
「おーおー、強いな。でも、お前さん……得意武器は」
余裕で大剣を横なぎにし、言葉を不自然にきる。アルティアは横なぎを避け、5歩分くらい距離を空けて、何か来ると構えた。その途端、5歩程空いていたのが一瞬で詰められる。アルティアはそこで初めて気付いた。アレクが自分よりはるかに大きく、自分と相手では少なくとも30センチは差があると。
「――足技じゃ、ねぇだろぉ!!!」
その言葉とともに振り下ろされる大剣。だがアルティアは余裕で避けれるのにそうせず敢えてギリギリで避けた。何故だがわからない。だが、彼はニヤリと嗤っていた。
「じゃあ、俺にその得意武器とやらを、出させてみろよ」
「いいのか？もう歯止めは効かねぇぞ？」
「はははっ!!!すでに歯止めなんて効いてねぇくせによく言うぜ！おら、こいよ!!」
そう言ったアルティアは、ベル達が見た中で一番戦いを楽しんでいるように見えた。
・・・
そしてあれから数分たったが、決着がつかないでいた。どちらかが優勢だとかはわからない。隙あらば、アルティアもアレクも攻撃をする。しかしアルティアはアクロバティックな動きで避けるか、最小限の動きで避けるし、アレクも大剣を使って避けるか、彼が武器を持っていないのを良い事に攻撃をして彼の攻撃を相殺、もしくは押し切るなどお互いに決定打どころか、かすり傷一つ入らないのだ。
「お前さん、やるねぇ!!!武器なしで俺様と互角だなんてよ!!!」
「ハン！お前のがどう見ても有利なのになぁ？なんでだろうねぇ!!!」
その上、こうやって会話しながらでもまだまだ余裕なのだ。どちらも、まだ探り合い…そんな風で、真剣ではない。となれば、試合が長引くのだが観客たちは見入っていた
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ユエル＠リノリア(プロフ) - りょーさん» コメントありがとうございます！不定期更新なのでいつ更新できるかわかりませんが、待っていてくださると嬉しいです！ (2017年10月16日 18時) (
レス) id: cfdb788b81 (このIDを非表示/違反報告)
りょー - とても面白かったです！続き待ってます！ (2017年10月15日 17時) (レス) id: b27fe6d1f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユエル＠リノリア | 作者ホームページ：
作成日時：2016年3月20日 23時
