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タルタリヤさんが作ったという夕食をいただき、今はキッチンで並んで後片付けをしている。

「ポテトサラダ、凄く美味しかったです。」

「そう?芋を潰して、まだ熱い間に酢を混ぜるのがコツかな?」

「そんなに料理がお上手なら家政婦なんていらないんじゃないですか?」

「そうでもないんだよね。俺だって毎日家事してらんないし。」

拭いた食器を食器棚に入れ、眉を下げた。

「だから、Aちゃんに来てもらえたら助かるんだけど?」

「あ、あの…私「A、風呂入るだろ?」」

タルタリヤさんと私の間に入り込むようにして話しかけてきたショウ。

「まだ後片付けが「タルタリヤ、頼んだ。」」

「うーん、まぁ良いけど。ゆっくり入ってきな。」

「あ…ショウ…!?」

強引に濡れた手を引かれ、バスルームに連れて来られた。

「バスタオルはここ、下着類は来客用のがこの引き出しに入って「まだ後片付け終わってなかったのに。」」

「そんなにあいつと話してたかった?」

「そ、そういう訳じゃないけど…。」

泊まらせてもらってる以上はしっかりとお手伝いをしないと申し訳ないと思うから…。

「なら…今夜は風呂に入ってゆっくりと寝ろ。とにかくここにある物は好きに使って良い。…おやすみ。」

「あ、お、お休みなさい。」

ポツンと広いパウダールームに立ち尽くす私。

不機嫌そうだったショウの顔が気になりつつも、立っていても仕方ないとお風呂に入る事にした。

「…これ、どれを使えば良いの?」

高級ブランドばかり並ぶバスルームの棚に圧倒され、戸惑いながら好きな香りを選んで髪を洗い、体を洗う。

「…落ち着かない…。」

湯船に浸かっても広過ぎて…何となく身の置き所が分からずソワソワ。

でも…どうしてショウは怒ってたんだろ?私…何かしちゃった?

タルタリヤさんもディルックさんも優しそうだけど…このままお世話になっても良いのかな?

そんな事を考えてたら逆上せてしまい、フラフラとリビングを通る。

「あ、何か飲む?」

ディルックさんが冷蔵庫を開け、私に手招きをしてきた。

「ん?顔が赤い?」

「あ、逆上せてしまって。」

「これは…俺の匂い?」

顔を近付けてきて、「やっぱり。」と微笑んだ。

「お、お借り「可愛い子から自分の香りがするって良いね。」」

ペットボトルの水を私に手渡し、小さな欠伸を1つ。

「おやすみ。」

「お休みなさい。」

貰った水を手に客間に戻り、ベッドに倒れ込んでため息をついた。

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作者名:更新遅めvoice | 作成日時:2022年7月14日 19時

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