望みの夢[オリジナル小説]

ワイヤレスイヤホンの謎2 ページ7

(んー今メモリがAになってるからHにしよう！)
メモリを1つ戻してHにしました。
すると・・・

(あれ？なんかあそこの絵に霧がかかって怪しいような・・・)
壁に掛けてある額縁が銀色の夜空の風景が描いてある絵があり、
額縁の角を見てみるとそこに少し緑青に錆びた銀の鍵があった。

「一体何でこんなところに置いたんだろう・・・」
手に触れて見ると少しだけ暖かかった。

そんなことを思っているとパチパチと拍手らしきものがどこかから音が聞こえてきた。
「何今の・・・もしかして拍手？嬉しいな・・・」

(じゃあ次はメモリをPにしてみよう！)
メモリを1つ戻してPにしました。
すると・・・

「うっ！」
Pのメモリにした瞬間、激しい吐き気がした。
視界でさえも激しく揺れ、ぼんやりしていた。

数秒後、吐き気はおさまったが、視界がぼんやりしていた。

「はぁ、吐き気はおさまったけど・・・
　視界がまだぼんやりしてる・・・一体何が起こったの？
　うぅ、誰かこの症状の解決法を教えて・・・」

その時、視界がくっきりしてきて目の前に黒と茶色が混ざった髪をして、
執事のような格好をした人が現れた。

「A様、貴方がもし何か過去に起こったことや、知りたいことがあった場合、
　それは貴方をその時へと導くことでしょう。
　その目の症状の解決法は、貴方がとあることを望めば治ります。」

私は唖然としていたが、周りを見てあることに気がついた。
(私が最初にいた部屋が消えている！それに夜空が描いてある銀の額縁の絵もないし・・・)

他にも、色々なものが消えて、壁ですらも違和感を感じる。
「以上です、またお会いしましょう。」
その時、視界がまたぼんやりして元の時へと戻った。

(ふぅ・・・じゃあ気を取り直して次はTのメモリにしよう！)
メモリを1つ戻してTにしました。
すると・・・

急にどこかからぼんやりしたピアノが鳴り響き始めた。
「あれ？これはピアノの音？それにこの曲・・・
　ベートーベンが作曲した月光って言う曲だ！」
(うーん特に変わったことはないかな・・・？
　ちょっとそのままにしておこう・・・。)

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