隠してるのは。 ページ31
記録ー2018年10月31日19:00。
東急百貨店、東急東横店を中心に半径およそ400mの"帳"が降ろされる。
伊地知「"一般人のみが閉じ込められる帳"です。一般人は侵入のみ、"窓"には個人差が、術師は補助監督役含め出入りが可能です。」
七海「電波は?」
伊地知「断たれています。連絡は"帳"を出て行うか、
20:14、東京メトロ渋谷駅、13番出口側("帳"外)。
七海「随分と面倒なことになっていますね。」
僕は七海さん、猪野さん、伏黒くんと一緒の班を組まされた。
多くの術師が渋谷に来ている。
…鮮明な記憶はないが、やっぱり僕が悪夢を見た次の日は何か嫌なことが起きる。
誰かが死んだり、助けられなかったり、やっぱり自分は弱いって自覚してしまう。
…嫌、だな。
猪野「Aちゃん?大丈夫?」
『!だ、大丈夫です!』
ダメだ、弱気になるな。
大丈夫。
大丈夫。
伏黒「灰原。昨日から様子が変だぞ。体調が悪いなら戻れ。」
『戻らない。』
伏黒「あ?」
『絶対に戻らないから。』
伏黒くんは僕を心配して言ってくれてたのは頭の中で理解はできていた。
なのに、僕は伏黒くんを睨んだ。
伏黒「っ、お前何隠してんだよ!!」
伏黒くんがそう言って僕の胸ぐらを掴む。
猪野「おい、こんな時に喧嘩すんなって…!」
猪野さんが止めようとするが、伏黒くんは僕から目を逸らさずに睨んでいた。
『…そっちこそ、僕に何か隠してるくせに。』
僕はそう言って眉尻を下げ、苦笑した。
伏黒「っ!!!」
明らかに伏黒くんは動揺して、僕から手を離した。
『…ごめんね。』
伏黒「……………」
伏黒くんは小さく舌打ちして僕から顔を逸らした。
ごめんね、伏黒くん。
言うつもりは無かったんだ。
僕は自分の頬を叩いた。
そしてゆっくりと深呼吸した。
『すみません。色々最悪な事態を考えすぎました。今度こそ、本当に大丈夫です。』
猪野「…さっすがAちゃん!切り替えできて偉い!!」
猪野さんに全力で頭を撫でられ、少し気が抜けてしまったのは仕方ないかな、と思った。
『猪野さ〜ん!!』
猪野「Aちゃ〜ん!!」
七海「イチャつかないでくださいこんな状況で…」
猪野「嫉妬ですか七海サンブファッ!!!」
猪野さんが七海さんにゲンコツを食らった。
七海さん強…知ってたけど…
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くさ - 面白いですね!!切ない感じもありつつ、素晴らしいお話… (2022年12月21日 21時) (レス) @page36 id: 56aae56e91 (このIDを非表示/違反報告)
お餅モチモチ - 初コメ失礼します!面白いです!更新頑張ってください! (2021年6月6日 2時) (レス) id: d5b7ff9b70 (このIDを非表示/違反報告)
しらす(。∀゜) - 最後 悲し (2021年3月31日 21時) (レス) id: d3430ab20c (このIDを非表示/違反報告)
醤油唐揚げ - ナナミン死んでるってことですよね?悲しいです……。とても面白いです!これからも頑張ってくださいね! (2021年3月29日 11時) (レス) id: 01ca836b27 (このIDを非表示/違反報告)
pv8OQI9Q1ZhagH7(プロフ) - 七海さん推しにはたまらん小説です……そして切ない(´;ω;`)泣いちゃいますよこんなの…… (2021年3月28日 22時) (レス) id: 745cf67850 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なーー | 作成日時:2021年3月13日 11時