戦いの覚悟。 ページ35
パタンと優しくドアを閉める。私は胸がドクドクして仕方なかった。
大「昔……、私の…力が暴走した……?」
独り小さい声でそう呟く。
大「………。今は関係無いか…。」
これからイカカモネと戦いに行くんだ。ここで心が揺るいだらそれこそ敵の狙いだよね。
大「今日は色々あったな……。」
窓から、外を眺める。元妖怪?とはいえ、人間から妖怪になるとは思わなかったよ。
?「よう!お前が刃か?」
私が覗いている窓から、金髪の男の子が入って来た。私は咄嗟にその男の子に、
大「きゃぁっ!『極・大滝の術』!」
と、技を撃ってしまった。男の子に大量の水がぶっ掛かる。
?「おいおい……。ひでぇな……。」
男の子はびしょびしょになった自分の服着たまま、妖術で乾かしはじめた。
?「俺は『エンマ』だ!」
エンマってことは閻魔大王だよね?そんな偉い人が私に何の用だろう………?
エ「いきなりで悪かった。お前に言いたい事がある。」
大「何?」
エ「イカカモネを倒してくれ!」
大「倒す……つもりだよ?」
エ「いや、イカカモネは倒しても復活してくる。『封印』しなきゃならねぇ。」
大「それは私じゃなくてオロチに頼んだ方が良いんじゃない?」
私がイカカモネの手下と戦っていたとき、オロチは相手の動きを封印して倒していた。私より、オロチの方が得意である。
エ「オロチ達ではダメなんだ。大国神。『お前しか出来ねぇ事だ。』」
大「分かった……!」
エ「もうそろそろイカカモネが動き出す。……もう誰も傷ついて欲しく無いんだろ?」
大「うん!頑張る……!」
エ「そうか。じゃあな!」
と、閻魔大王さんは帰っていった。
なにか、覚悟が決まったような気がする。私はイカカモネを封印するっ!絶対に。
そう心に誓った。
明日、私達はイカカモネと戦う。
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