今世 幼い嫉妬 ページ44
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『 よし、落ち着いたみたいだね……』
大泣きしてた津美紀をあやしたら泣き疲れて寝ちゃったみたいだ。
今日は恵の機嫌が悪いから私の家に泊まらせようかな。
「 A様。その少女は私が連れて行きますので、あっちでむくれてるガキんちょに説教してやってください 」
『!…………ふふ、やっぱりなんだかんだ言って李も恵のことが気に入ってるのね。いっつもありがとね李。おやすみなさい 』
「 べ、別に、そんな訳じゃ……」
私は津美紀を横抱きで李に渡し軽くハグをして頬におやすみのキスを落とした。
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「 おい、ガキんちょ。男の嫉妬はガキでも醜いもんだぞ」
「 …………別に違うし」
「 ハッ……別にお前がどんなことをしても私は一切関係ないけどな、A様の手を煩わしたり、悲しませたら…………私はガキでも容赦しないぞ」
背筋が伸びるような圧が李さんから放たれて冷や汗が出た。
「 まぁ…………先輩として一言言うならあの方に嘘は通じない。正直に吐くのが1番頭の良い選択だよ 」
眉を下げて八重歯にしては鋭い歯を見せながら俺に笑いかけた李さんはAとは違う雑な撫で方で俺の頭をグシャッとしたあと去っていった。
李
まるで昔の自分を見てるみたいだったし、思ってることも抱えてる感情も痛いほど理解できるので助言しちゃった。
なんだかんだ言って恵のこと気に入ってる。けど本人は認めるつもりなし。
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武藤で無糖(プロフ) - みくさん» ヒョエーーー!そう思って頂けて嬉しい限りです。コメント凄いモチベになります!ありがとうございます߹ᯅ߹ (2022年11月8日 14時) (レス) @page28 id: 6b6a37760c (このIDを非表示/違反報告)
みく(プロフ) - ヤバい...物語の進み方が好きすぎる...設定が好き....面白すぎます!夢主ちゃんのこういう感じ、めっちゃ好きです!! (2022年11月7日 20時) (レス) @page7 id: c22457a4d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:武藤で無糖 | 作成日時:2022年10月23日 15時