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今世 五条悟(2) 幼少期 ページ33





「チッ、まじでアイツうぜぇ〜な」


何が五条家の歴史だよ、んな1ミリも価値のないことばっか覚えさせやがって。


どいつもこいつも内容が似たり寄ったりで面白くもない。


特にこの〈歴代当主達の歴史〉なんてゴミだ。


「…あー、昼寝でもしよ」


そもそもの話次期当主の俺が歴代当主達のことを知ってなくちゃいけないなんておかしいだろ。


俺の後の当主が、俺のことを知るために読むなら分かるけどな?


「はぁーー……っいってぇ!!」


分厚い本を隙間のない本棚に無理やり突っ込んだのが悪かったのか大量の本が落ちてきた。


「 ゴホッゴホッ!……なんだこれ」



本と共に落ちてきた埃を手で払いながら、手に取った題名が黒く塗りつぶされた怪しい本を見つける。


「 誰かの日記か?」


歴史書は嫌いだが他人の日記なんて面白そうなものは別だ。


眠気も失せたし暇つぶし読んでやろうと意気込み擦り切れているページを捲った。



──────



「 はぁーー??なんだこれ全っ然読めねぇんだけど!」


意気込んだはいいが旧字体過ぎて、ところどころ単語が分かるが読めたもんじゃないなと、本を雑に投げた。


「 ………絵?」


投げたはずみで出てきた1枚の絵。


実写のようなものでも漫画のような書き方でもない。どっちかと言うと歴史の教科書で見るような歴史を感じる、そんな絵だ。


「 ………ふ〜ん」


比較的新しいそれは満月を背景にした美しい天女の絵だった。


子供で感性もまだ育っていないようなガキの俺でも何となく凄いと思うようなどこか人を惹きつける。



「 …愛、なんだ…ああ、囁か!…あとは……天、女ね」


写真の裏にはくっきりと今の俺でもわかるくらいの字で愛囁天女(アイジョウテンニョ)と旧字体で書かれていた。



「悟坊ちゃん、どこにおられますかー?」



気づけば明るかった空は夕暮れに変わっていて、随分長い間この本と睨めっこしてたんだなと自分でもびっくりした。











幼少期のショタ悟くんは生意気ガキンちょであってほしい。

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武藤で無糖(プロフ) - みくさん» ヒョエーーー!そう思って頂けて嬉しい限りです。コメント凄いモチベになります!ありがとうございます߹ᯅ‬߹ (2022年11月8日 14時) (レス) @page28 id: 6b6a37760c (このIDを非表示/違反報告)
みく(プロフ) - ヤバい...物語の進み方が好きすぎる...設定が好き....面白すぎます!夢主ちゃんのこういう感じ、めっちゃ好きです!! (2022年11月7日 20時) (レス) @page7 id: c22457a4d8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:武藤で無糖 | 作成日時:2022年10月23日 15時

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