前世 仁愛 ページ4
私は彼女との約束を守った。
″愛を学び、そこに愛がない時当事者に了承を取って力を使う″
要は相手が頷く状況になればいい訳で、私は私に新しい愛の形を教えてくれる人間に力を貸しては囁き手伝ってあげた。
『私に攻撃が効かないのはなんでだと思う?』
「クッ!!……」
『ああ、ごめんごめん。喋れなかったね』
わたしは彼女に習って遊女をしていた。
結構人気なんだから!ふふん
『それはね、貴方が私を愛してるからなの』
「 !?何を言っているんだ……わたしはお前を愛してなどいない」
『 嘘をつく時瞬きの速度が少し上がるの知ってる?わたしは知ってる』
私のお客さんでもあり、″呪術師″でもある彼は悔しさと後悔、困惑に隠れた少しの愛に葛藤してるみたいだ。
「なぜ!……なぜ殺''した!」
『?なんのこ……ああ!あの公家のお姫様のこと?彼女は私に新しい愛を教えてくれたから私も彼女のお願いを聞いてあげなくちゃでしょ?」
私約束はちゃんと守る女なんだから。
「なぜ、あんなすぐばれるようなことを……」
『貴方達からすれば一練の公家殺しの犯人が分かって嬉しいはずでしょ?最近貴方が来てくれなくて寂しかったの……事件解決すれば会いに来てくれると思って』
「 お、俺は、今何を……」
まあこの事件を起こしたのも私だから彼が来れなかったのも私のせいなんだけど。
「 ………ああ、そうだ。お前の言う通り。俺はAを愛してる」
『 やっと認めてくれた』
「愛してる……だからAを殺す」
『愛してるのに殺すの?まさか貴方が加虐性のある愛し方をするなんて、さすがの私でも予想外だわ』
「 違う!……全く最後まで締まらん女だ」
チラッと頭をよぎった彼女を身請けした男の顔を払いながらわたしは彼に問う。
『 私まだ死ねないの。それに貴方の加虐じゃないその愛の形が知りたい……だから殺し愛ましょう』
彼はいつものように呆れたような息を吐いたが先程の困惑や後悔、悔しさは消えその瞳からは覚悟と私への愛のみが感じられた。
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武藤で無糖(プロフ) - みくさん» ヒョエーーー!そう思って頂けて嬉しい限りです。コメント凄いモチベになります!ありがとうございます߹ᯅ߹ (2022年11月8日 14時) (レス) @page28 id: 6b6a37760c (このIDを非表示/違反報告)
みく(プロフ) - ヤバい...物語の進み方が好きすぎる...設定が好き....面白すぎます!夢主ちゃんのこういう感じ、めっちゃ好きです!! (2022年11月7日 20時) (レス) @page7 id: c22457a4d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:武藤で無糖 | 作成日時:2022年10月23日 15時