今世 甘く痺れる ページ12
『ねぇ、李。今の私は以前の様に強そうに見えるかしら?』
「 いえ、私にはただの一般人に見えます」
『?不思議。私は美花の体に何らかの方法で受肉したものだと思っていたのだけど……完全に受肉したってこと?』
でもそれだといくつかおかしい点がある。
まず受肉したのなら私の体にはAという私の魂と、受肉体である美花の魂が両方宿っているはずなのだ。
だが私の体には美花の魂は存在してない。
もし本当に完全に受肉しているのだとしたら、膨大な呪力を持つ私の魂に耐え切れなかった美花の魂が消滅してしまったのだと納得が行く。
う〜ん……そもそもどうやって受肉したのかしら。私の体を傷つけることは李が許すはずもないし。彼女たちもそれをしないだろうし……
『どうやって受肉したの?食べた?それとも違う意味で喰べたのかしら?……李?』
「…………はっ…… そ、そんなこと私がさせる訳ありませんよ!!」
『…図体は大きくなっても可愛いのは変わらんねぇ……愛いペットだわあ』
にひひと笑う姿は幼い頃と何ら変わらないみたい。
「 琴真似一族はおよそ1000年の間、傷付けず、なおかつA様の顕著後の負担をどれだけ少なくできるかを研究していました」
正しく《不変の愛》だわ。
「 そして一族はA様の負担を0にしながら再びこの世に顕著して頂く方法を生み出したのです」
珍しく興奮気味に話す李。
彼女のその姿から今の私が再び生まれるまでの彼女達と李の苦労する姿がいとも簡単に想像できてしまう。
「 難しいことで私にはよく分からなかったのですが、とても簡単に説明すると″A様の器を魂に同化させ、器という外側を無くす。そして人間である依代を用意し、依代にA様の魂を受肉させる″だそうです」
真面目な声色で語ってくれてありがと李。
と全く理解してなさそうな李の頭をいい子いい子と撫で撫でする。
「 なるほど私も理解出来ないわ……唯一分かるとするなら彼らは1000年の時を使ってこの世に存在しない転生術を生み出したってことかしら……ふふふ、」
彼女達の《不変の愛》に体は甘く痺れとごまでも深いソレに喜びを表しているようだった。
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武藤で無糖(プロフ) - みくさん» ヒョエーーー!そう思って頂けて嬉しい限りです。コメント凄いモチベになります!ありがとうございます߹ᯅ߹ (2022年11月8日 14時) (レス) @page28 id: 6b6a37760c (このIDを非表示/違反報告)
みく(プロフ) - ヤバい...物語の進み方が好きすぎる...設定が好き....面白すぎます!夢主ちゃんのこういう感じ、めっちゃ好きです!! (2022年11月7日 20時) (レス) @page7 id: c22457a4d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:武藤で無糖 | 作成日時:2022年10月23日 15時