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今日もきらきらと輝くふたりにペンライト降って応援して、会場は歓声で溢れた。
特に今日は12月24日、ユキさんの誕生日だから私も自身の誕生日以上に胸が高鳴って浮かれていた。祝福で溢れたこの空間は温かくて、優しさに満ちていて居心地がよかった。
「 ユキさんお誕生日おめでとうございます！ 」
私も他のファンに負けないくらい大きな声で伝えた。
今までの彼への感謝は星の数ほどあって伝えきれやしない。だけどせめてあなたが生まれてきてくれた事への感謝くらいはしたいんだ。
長い銀髪が靡いてユキさんの青い瞳がこちらを見た。そしてウィンクをして投げキッスを。
いきなりの嬉しすぎるファンサに声にならない悲鳴があがった。(正直死ぬかと思った)
ステージ上で踊るモモくんとユキさんは相変わらず眩しくて生き生きとしていて1秒たりとも目が離せなくなる。
5年前のあの悲しみが嘘のように無くなって、これもきっと彼らの強さのおかげ。
ふたりは何度も批判されたりしたのはよく分かっている。ネットでの書き込みはそれはもう酷いものもあった。
けれど彼らは夢を諦めずに真っ直ぐに進んでそして今がある。いつもライブを見るたび思うんだ、応援してて、信じてよかったって。
ライブが終わる頃にはすっかり暗くなっていて上を見ればふわふわとした白い雪が降っていた。私の熱い指先で触れれば溶けて、何だか儚い。
「 あっ... 」
「 すみません！お怪我は大丈夫ですか？ 」
私にぶつかった人は忙しそうなのに私を気遣ってくれた。顔をゆっくりあげればその顔には見覚えがあり思わず声をあげそうになってしまう。
「 あっ...だ、だいじょう、ぶです... 」
「 それはよかった。あっ...ふふ、Re:valeいいですよね、俺も好きです 」
男性は優しく私に微笑むと時計を見て慌てたように行ってしまう。残された私はただ間抜けに口を開くだけ。だってあの凛とした綺麗な顔立ち、優しい表情。私が忘れるわけがない。
「 バ...ンさん... 」
よかった、よかった...って安心？嬉しい？様々な感情を混ぜたみたいで涙がぶわ、と流れる。
Re:valeはいつかは終わってしまうけれど私の中で彼らが消えることは決してない。何度も何度もあの時の気持ち、記憶全てをリピートさせて水底になんか沈めさせない。
イヤホンから流れていたSILVER SKYの曲は終わり次の曲が流れ始める。
私のスマートフォンの画面上には"未完成な僕ら"と表示されていた。
END
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作者名：ユキ香 | 作成日時：2017年12月24日 0時
