【H×H】目的は恋じゃない！ (ページ17)

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1-6 百枚のトビラページ17

ゴン、キルア、クラピカ、レオリオ、Aは塔の中へ入った。

「なんだよ、どれを選んでも結局同じ部屋に、」

「あれ、Aは？」

4人は驚きを顔に浮かべた。

Aだけがいなかった！！

・➹・✿・★・☡✍︎・

『っと』

綺麗に着地できたと自分でも満足していた。目線を上げるとそこには2人いた。弓矢使いくんと黄色帽子ちゃんか。

「女の子が来てくれてよかった。私、ポンズ」

”私はA。よろしく”と言い終わらぬ内にポンズはAの手を握った。そして弓矢使いくんとAの手を引っ張り部屋の端へ連れていく。そして奥の方を警戒するように見つめた。

『何を警戒して……うわっ』

「やあ♢」

奥を見れば、あのピンク髪の奇術師がいた。前にはトランプタワーが積まれていてあと少しで完成というところだった。ただその何も問題を起こしていない様子が逆に、Aに違和感を与えた。

そんなAを見ていたヒソカはニコリと笑い、くいっと指を壁に向けて指した。

【百枚のトビラ】
ゴールまでの道は扉を100枚開けて四人で通らなければならない。四人が扉を通ると次の扉の鍵が開く。なお扉を壊して通ってはいけない。

・◫ ◫ ◫ ◫ ◫・

弓矢使いくんはポックルという名前らしい。

そしてヒソカという共通に警戒する人がいる事で二人と少し仲良くなれた気がして嬉しい。

二人とも塔の中へ入った途端、ヒソカがいたらしく殺されるのではないかドキドキしていたそうだ。

Aの違和感は、まさにそれだった。何故ヒソカは二人を殺さなかったのか。単純にこの部屋のルールに従おうとしただけなのか。それだけだとは思えなかった。

「ポンズ、A。この試験簡単すぎだと思わないか？四人でただ扉を通るだけなんて簡単じゃないか」

「確かにそうね」

78枚目の扉を過ぎたあたりでポックルが二人に話しかけた。ここまで”扉を開けたら次の部屋”がただ繰り返すだけだったからだ。そしてヒソカが問題を起こさない事もAにとっておかしなことの一つだった。

そして97枚目の扉を開けて四人で通った時だった。ヒソカが口を開く。

「ねえA♧……ボクが君たち三人を殺して死体だけ持って行くとは考えなかったのかい……？」

ポンズとポックルの体がピクリと震えた。

『……は？』

Aはポンズとポックルの前に立ち、守るように両手を広げた。そして、ふふふっと小さく笑った。