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斬っても斬っても急に方向を変えては襲ってくる鞠。
その対処法を二人は考える。
傍ら、珠世は愈史郎と呼びかける。
すると、細胞や血管がみるみる構成されて行き、やがて口が出来た。
炭治郎と梢は二人してゾッと体に悪寒が走るのを感じる。
「珠世様!俺は言いましたよね?鬼狩りに関わるのは辞めましょうと最初から!俺の“目隠しの術”も完璧ではないんです!」
鬼が近くまで来ていたにも関わらず気付けなかったのは、愈史郎の血鬼術のためだった。
外から隠せば、こちら側からも敵の存在を認知出来ない。
「あなたと二人で過ごす時を邪魔するものが、俺は嫌いだ…っ!大嫌いだ!!許せない…っ!」
鼻の下までしか無かった顔が次々と再生し、愈史郎は牙を見せて叫ぶ。
また朱紗丸が甲高い声で笑い、上半身に着ていた着物を脱ぐ。
「十二鬼月である私に殺される事を…光栄に思うがいい!!!」
「!」
「十二鬼月…?」
炭治郎に、珠世は鬼舞辻直属の配下だと説明する。
朱紗丸は蜥蜴が尻尾を生やすかの様に、腕を四本生やした。
そして二個の鞠は突く度に増え、六本の腕に一つずつ収まる。
「さぁ…遊び続けよう…朝になるまで…命、尽きるまで!!!」
彼女は六本の腕を振りかざした。
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作者名:ほっぷすてっぷ | 作成日時:2024年1月5日 22時