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洗濯、皿洗い、掃除。
その他諸々の名前のない家事。
ソクジンさんの家に来てから更に1週間、
私は着実に生活能力を身につけ始めていた。
だけど、料理だけ全く出来ない。
何度か挑戦をしてみたけど、食材を焦がすだけで大した成果には繋がらなかった。
そんな私を知ってか知らずか。
お父さんが作ったおかずが2日に1回ソクジンさん経由で届けられている。
初めてソクジンさんがタッパーを持って帰ってきた日はそれなりに喧嘩をした。
「いらない!捨てる!」と捨てようとすれば、「それは許さない」ってソクジンさんに止められて無遠慮に言い合った。
結局、捨てるは無し。
食べないなら自分で家に返しに行く。
なんて、だいぶソクジンさん寄りな結論になった。
つまり、私は喧嘩に負けた。完敗だった。
*
JM「最近太ってきたと思ったら、そういうワケがあったんだね」
あ「デブじゃない!」
JM「僕デブなんて一言も言ってないよ〜」
友達になったジミン先生とは前よりもプライベートな話をするようになった。
先生の将来の夢は何だったか、とか。
先生の元カノの話、とか。
朝ごはんの目玉焼きが焦げた、とか。
そんなの知ってどうすんのって話をする度、距離が縮まっているように感じる。
JM「ねぇ、聞いてよ!昨日ジニヒョンが夜中にゲームしたみたいでさ、ランク抜かれててん!あの人なんの仕事してんだよ、はよ寝ろや」
そう、そのほかの変化として、
ジミン先生はソクジンさんと仲良くなった。
釜山の方言がよいしょよいしょに出るくらいには気を許しているらしい。
、、ムカつく。
ジミン先生は私の友達のくせに。
不貞寝してやろうとベッドに移動したところで保健室の扉が開けられた。
PU「すみませ〜ん」
JM「はーい、どうしたの?具合悪い?」
PU「貧血で、」
確かに顔を青白くしたその子は
私の隣の席のパク・ウンタクだった。
無駄にカラフルなピンを髪に付けている姿はいつ見ても宇宙人を思い起こさせる。
特に気にすることなく、カーテンで境界線を作りベッドに寝転んだ。
JM「大丈夫?まず横になろっか。おいで」
ジミン先生が隣のベッドにパク・ウンタクを寝かせ、せっせと世話を焼いているのが薄いカーテン越しに分かる。
JM「あ、チョコ食べる?ちょっと楽になるかも。Aも食べる?」
シャッ、と豪快な音を立てて開いたカーテンの向こう、パク・ウンタクと目が合った。
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ruru_chandayo00(プロフ) - 続き待ってます! (8月7日 10時) (レス) @page31 id: 9f9b345cea (このIDを非表示/違反報告)
シャシャ(プロフ) - 続き見たいです>< (2022年6月30日 16時) (レス) @page31 id: d9047304dc (このIDを非表示/違反報告)
琳那-RINNA-(プロフ) - かえでさん» 返信遅くなってしまい申し訳ございません。私も自分自身の反抗期を思い返しながら、今更ながら当時見放さないでいてくれた方々に感謝しています。素敵なコメントありがとうございます!これからも頑張りますので、よろしくお願いします。 (2021年8月8日 13時) (レス) id: 9dd487a618 (このIDを非表示/違反報告)
琳那-RINNA-(プロフ) - ルイスさん» 返信遅くなってしまい申し訳ございません!素敵なコメントありがとうございます!本当に嬉しいです。これからも頑張りますので、よろしくお願いします。 (2021年8月8日 13時) (レス) id: 9dd487a618 (このIDを非表示/違反報告)
かえで(プロフ) - はじめまして!このお話本当に自分の反抗期のことを思い出して涙を流しながら読ませて頂いてます!本当に面白いです!続きが気になります! (2021年8月6日 23時) (レス) id: 2feed9c459 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:琳那ーRINNAー | 作成日時:2021年4月4日 1時