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怒ったような

困惑したような

悲しんだような

色んな感情がごちゃ混ぜになったパパの顔を視界に入れた途端に私は自室に逃げ込んだ。



TH「待って!待ちなさい!A!」


大きな声が私を追いかけてきたけど
それで止まれるほど、私もこの状況を理解出来ていない。





部屋に鍵をかけた。
私を追ってきたパパがドンドンと扉を叩く。

TH「A開けなさい!悪いことしたって分かってるよね?ちゃんと謝りなさい」



、、、私だけが悪いの?
腫れた目にも気づかないくせに。


どれだけの時間パパが扉の向こうにいたのかなんて分からないけど

その間ずっと扉に背を向けて座ってた。

背中に伝わる振動がパパの怒りだ。








自分の膝を抱えて込み上げてくるまま涙を流した。


この世界で一人ぼっちだ。

私は存在を隠すみたいに声を殺して泣いた。








私の親友、だった人。
パク・ソア

小学生になって初めて出来た友達だった。
近所に住んでてずっと一緒にいた。

ソアは勉強は出来ないけど、心の優しい明るい子で
パパともお父さんとも仲良くて

休みの日は家でクッキー作ったりもしてた。



高学年になって
女の子達は恋愛がなんだとか彼氏がどうとか

そんな話しかしなくなっていって。


いつそんな風に変わったのか、
誰が変えたのか、
どうやって変わったのか、

私は変われなくて大多数から浮いた。





だけど、ソアはちゃんと変化できて、
私以外にもちゃんと友達が出来てた。

でも、私はソアがいればなんでも良くて、変われなくてもソアと私の関係は変わらない。

そう確信してた。



だけど、どんどん話しかけられる回数が減って、
遊ぶ回数が減っていった。




ある日。

トイレに入っていたらガヤガヤとグループで女の子がやってきて、話し出した。

あろうことか私のことを。


「Aって子、変わってるよね」

「ねぇ、お父さん2人なんだってぇ」

「えぇー、何それー、変なのー!」


胸がきゅっと締め付けられて泣きそうだった。

話したこともない子に親をバカにされたことが
悔しくて悔しくて堪らない。


「ソアちゃん仲良かったよね?やっぱり変?」


ソア?
文句の一つでも言ってやろうと
個室の鍵に手をかけた状態で身体が固まった。



「えぇ〜そうなの?どんな子?変?」

「、、、ぅん、へん」

「やっぱそうなんだぁ!お父さん2人だと当たり前だよね」

「、、、ぅん」



その時、世界が足元から崩れていくような気がした。


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ruru_chandayo00(プロフ) - 続き待ってます! (8月7日 10時) (レス) @page31 id: 9f9b345cea (このIDを非表示/違反報告)
シャシャ(プロフ) - 続き見たいです>< (2022年6月30日 16時) (レス) @page31 id: d9047304dc (このIDを非表示/違反報告)
琳那-RINNA-(プロフ) - かえでさん» 返信遅くなってしまい申し訳ございません。私も自分自身の反抗期を思い返しながら、今更ながら当時見放さないでいてくれた方々に感謝しています。素敵なコメントありがとうございます!これからも頑張りますので、よろしくお願いします。 (2021年8月8日 13時) (レス) id: 9dd487a618 (このIDを非表示/違反報告)
琳那-RINNA-(プロフ) - ルイスさん» 返信遅くなってしまい申し訳ございません!素敵なコメントありがとうございます!本当に嬉しいです。これからも頑張りますので、よろしくお願いします。 (2021年8月8日 13時) (レス) id: 9dd487a618 (このIDを非表示/違反報告)
かえで(プロフ) - はじめまして!このお話本当に自分の反抗期のことを思い出して涙を流しながら読ませて頂いてます!本当に面白いです!続きが気になります! (2021年8月6日 23時) (レス) id: 2feed9c459 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:琳那ーRINNAー | 作成日時:2021年4月4日 1時

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