ショック ページ24
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無心になりたくて誰もいなくなったベンチで1人下を向いてた
?「 A 」
誰もいないはずなのに誰かの声が聞こえて
それでも顔を上げたくないなんてただのワガママだよね
声でわかるけど、多分浅村さんだよね
エラーした時はチビだからとかいつもバカにして笑って来るけど逆にその空気に救われてた
でも今日ばっかりはそうは行かない
さっきから何も言わずに足元を見つめてる
隣に腰かけた浅村さんも何も言わない
浅村「 メジャーリーガーだってサヨナラエラーすんねん 」
分かってる、ミスは誰にでもあることぐらい
去年、2軍でエラー続出してた時期に二軍監督が今はそれでええって言って下さったのも覚えてる
失敗をたくさんしてそれを受け入れて強くならないとあかんってたくさん言われた
浅村「 俺も失敗したら辛いし立ち直れんかった時もあったで 」
「 でもこれで終わるわけちゃうんやから、また取り返せばいいねん 」
「 失敗する事もあるけど、守備で助けた事だってあるやろ 」
忘れたあかんけど気にするのはもっとあかんでって頭に手を置かれた
浅村さんの大きな手がいつもよりもあったかくて、
こんな時、浅村さんはどんな顔してるんだろうって思わず顔を上げた
浅村「 目真っ赤やな 」
目の下を浅村さんの親指が撫でた
浅村「 戻れる? 」
『 浅村さん 』
『 ありがとうございます 』
浅村「 もうお前はな〜 」
なんて言って髪がボサボサになりそくなくらい頭を雑に撫で回される
浅村さんが来てくれなかったら私、明日も切り替えられなかったかもしれない
ずっと引きずってたのかも
本当は誰よりも優しくて頼れるキャプテン
結構、後輩から好かれてたりする
意地悪の裏にはそういう所があって
まだ誰にも言った事ないけどライオンズに入った時から私が1番尊敬してる人です
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作者名:mei x他2人 | 作成日時:2017年9月3日 2時