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「ほんとにここどこよ......」
早くキノコまみれのここから出たくて歩き始めるが森の出口が全く見えない。
スマホもつかないので月明かりを頼りに進むしかなく、足がたまに根っことかに引っかかって転びそうになる。
早くも挫けそうになって空を見上げると空に人工的な明かりが反射していた。
「待って、これ町っぽくない？急いで向かお！」
自然と足取りが軽くなっていった。思ってるより安心したのかも。
私は無我夢中でその光の方へ走っていったが進んだことを後悔した。
「はっ、」
木陰からその町らしき入り口を覗くと、明らかに人ではない者しかいない。
二足歩行で服を着た170cmはありそうな狼、ドラゴンのように角と翼を生やして仲間と談笑している
ものなど様々だ。
「どうしよ、ヤバいとこ来ちゃった、」
不安、恐怖というよりかは焦りのような感情が私を襲ってくる。
今までいろんな所を巡ってきたけれどこんな事はおきなかったのに。
取りあえず逃げよう、ここから。
そう思って後ろに振り返った瞬間、目の前に
.......人がいた。
「ひいいいっ ﾑｸﾞｯ」
私はびっくりして叫びかけたが、その人の手によって口を押さえられた。
『ごめんね、びっくりしたよね〜。君さ、ここに迷い込んだんでしょ？』
なんで当たってんの？まあ、見たら分かるか。
「そうですけど、」
私はその人を怪しむように手を払いのけて答えた。
『君このままだと死んじゃうよ？僕のところに来てよ。手当てもしてあげる。』
よくよく考えたら怪しすぎるが、冷静さを失っていた私は頷いてしまった。
....目の前の人がどす黒い笑みを浮かべているのを気づかずに。
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作者名：a | 作成日時：2024年2月4日 12時
