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「あっ」
最近見かけなくなった中也くんの姿が見えて、小走りでベンチに向かう。
「おう、A。久しぶりだな」
「中也くん良かった。生きてたのね。会えない日が続いたから死んでしまったのかと……」
「勝手に殺すな!生きてるわ!」
ベンチに隣同士に座ってお話をする。
「ついさっきまで俺の欲しかった情報を持つおっさんと戦ってたんだよ」
「ええ……。中也くん大丈夫なの?大きな怪我とかしてない?」
「ああ、この通りなんともねぇ。でも俺が知りたかった情報は全部ポートマフィアに奪われちまったから、あんま良い収穫はねぇな」
「ほんとに中也くん、やんちゃしてきたのね。ところどころ傷があるし、埃っぽい」
と彼の肩などを軽くはたいて砂埃を落とす。
「仕方ねえだろ。文句あんのか」
「中也くんがよければだけど、傷の消毒くらいはさせてよ」
「いいよ別に。このくらいほっとけば治る」
「小さい傷を侮ると痛い目にあうよ。いいからおいで」
すくっと立ち上がって中也の手をとる。
そのまま軽く引っ張り彼を立ち上がらせて握って家に向かう。
中也くんは意外と大人しく付いてきてくれた。
「手前ほんとにお節介な奴だな」
「やんちゃな男の子がいて心配になるからね」
「……それ俺のことかよ」
「もちろん」
後ろで怪訝そうに言うものだからすぐに肯定の返事を返すと「なんだと!」と怒る。
「ついでにお風呂も貸してあげるから、砂埃とか洗い流しなさい」
「……手前は俺の親か」
「それだと君は世話の焼ける息子ってところかな」
「ふざけんな。俺は息子なんかじゃねえ。ていうかいい加減手ぇ離せ!自分で歩けるわ!」
「はいはい。ごめんね」
彼の不満そうな様子は家についてからもそのまんまだった。
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伍-フュンフ-(プロフ) - 楓さん» ほんとドンマイですね。ありがとうございます!そう言われると嬉しいです!頑張ります! (2019年5月26日 23時) (レス) id: edb6879135 (このIDを非表示/違反報告)
楓(プロフ) - …異能掛けた奴ドンマイ、(-∧-)南無三 お話が面白くて好きです、更新楽しみにしてます!頑張ってください。( 'д')b (2019年5月26日 23時) (レス) id: f67163c875 (このIDを非表示/違反報告)
伍-フュンフ-(プロフ) - さらさん» 格好良くなってたなら良かったです!もう少しで22歳の中也くんになりますので、楽しみにしててください! (2019年5月26日 22時) (レス) id: edb6879135 (このIDを非表示/違反報告)
さら - はじめまして!!15歳の中也くん格好よすぎです!!更新いつも楽しみにしてます!!頑張って下さい!! (2019年5月26日 22時) (レス) id: 8178d9f7d8 (このIDを非表示/違反報告)
伍-フュンフ-(プロフ) - ゆきさん» ありがとうございます!!頑張らせていただきますね! (2019年5月23日 10時) (レス) id: edb6879135 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:伍-フュンフ- | 作成日時:2019年5月9日 10時