【文スト】公園に佇む羊さん【中原中也】

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片腕に感じる重さと痺れで目が覚める。


……なんか、片腕がちょっと重い？

寝ぼけながら自分の腕を見てみれば人の頭があった。

頭？誰の……。

だんだん意識がはっきりして来て、この明るい髪色は見覚えがある事に気づく。

……中也くん？

首だけ動かして私の腕を枕にして寝ている人の顔を見てみれば矢張り中也くんがスヤスヤ寝ていた。

いつの間に来てたんだろ。

こっちで寝るなんて珍しいな。



まだ頭ははっきり出来ず、とりあえずぼやーと彼の髪の毛を見つめる。

髪の毛伸びてきたねぇ、と彼の髪を1束すくってみればその手は彼の手に掴まれて髪は重力に従ってぱさりと落ちた。

いきなり手を掴まれてびっくりした私と、同じようにびっくりしたように目を開いて私を見つめる中也くんとしばらく目を合わせた状態で動かなかった。

「……Aか。悪りぃ、痛かったか？」

彼はハッとして手を離した。

「いや、大丈夫だけど。びっくりしただけ」

「ポートマフィアにいるとどうも気配とかに敏感になってな」

そう言って彼はまた布団に潜る。

「私今日仕事だし、このまま起きるね。ベッドは使っていいから」

と、起き上がろうとしたら腕を引っ張られて布団にまた戻されてしまう。

「まだ時間あるだろ」

いや確かに今日は早起きしてしまったから時間はあるけど。

彼の引っ張る力が強く起きようにも起きれなくなってしまい、大人しく布団の中にいることにした。

彼は既に二度寝をしており、それを見てたら自分もまた眠気がやってくる。


そして中也くんにつられて私も二度寝してしまった。




……一応、会社にはギリギリで間に合った。

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